敗者烈伝<文庫版>

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敗者烈伝<文庫版>

  • 著者名:伊東潤【作者】
  • 価格 ¥781(本体¥710)
  • コルク(2019/10発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784408555362

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内容説明

信長も光秀も皆敗者だ――
“敗れた英雄”に学べ!
歴史に学び、現代を勝ち抜くヒントがこの一冊に!!
河合敦さん絶賛!(『早わかり日本史』著者)

本能寺で織田信長を討った明智光秀は、なぜ数日で勝者から敗者へ転落したのか――
歴史小説界の旗手・伊東潤が、古代から戦国、幕末・明治まで、
日本史上に燦然と輝きを放ち、敗れ去った英雄たち25人の「敗因」に焦点を当て、
真の人物像、歴史の真相に迫る歴史エッセイ。
源頼朝、徳川家康ら、最後まで勝ち抜いた歴史の勝者を語る「勝者烈伝」併録。

【本書で取り上げた人物】
蘇我入鹿――頂点から一気に没落した国際派
平 将門――調子に乗りすぎた野心家
藤原頼長――厳格に過ぎた摂関政治の護持者
平 清盛――事を急ぎすぎてすべてを失った独裁者
源 義経――己の力量を過信した天才武将
高 師直――建武の新政をぶち壊した婆娑羅者
足利直義――愚兄への甘えから墓穴を掘った賢弟
足利義政――戦国時代を招いた無気力将軍
太田道灌――己の手腕を頼みにしすぎた大軍略家
今川義元――一瞬の油断が命取りになった海道一の弓取り
武田勝頼――人間洞察力に欠けた最強の侍大将
織田信長――己を克服できなかった史上最強の英傑
明智光秀――白と黒の二面性を併せ持った謀反人
北条氏政――慎重さが足枷となった名家の四代目
豊臣秀次――独裁者に操られた悲劇の後継者
石田三成――有能でありながらも狭量な困った人
豊臣秀頼――時代の波に押し流された賢き人
天草四郎――勝算なき戦いに駆り出された美少年
徳川慶喜――思いつきで動き回って自滅した小才子
松平容保――将軍に利用されて捨てられたお殿様
大鳥圭介――最後まであきらめない理系指揮官
榎本武揚――薩長政府に徹底抗戦した気骨の人
江藤新平――正義を貫きすぎた硬骨漢
西郷隆盛――肥大化した人望にのみ込まれた人格者
桐野利秋――西郷への敬愛に殉じた最後の志士

コラム「勝者烈伝」
源頼朝――恐妻家の墓穴
足利尊氏――気分屋天下を取る
徳川家康――敵を知り、己を知れば――
大久保利通――そして誰もいなくなった

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

岡本

117
古代から明治まで日本史上25人の敗者の敗因に焦点を当てた一冊。歴史作家である著者の語り口によって歴史書よりも読みやすく、最新研究まで押さえた豊富な知識によって歴史作家の書くトンデモ歴史本とは一線を画す内容となっている。過信、驕り、油断など英雄たちの敗因を学び、自らを省みて自省しなければ。因みに読む前と後で印象が最も変わったのは徳川慶喜。2019/11/25

ぷう蔵

30
それぞれの時代にそれぞれの勝者がおり、勝者がおれば当然敗者がいる。勝者はときに傑物で、その才覚は他人が真似できないことも多い。敗者には敗者になるべくしてなった理由があるとは言うが、はたして敗者は本当に敗者なのか?その時代の流れ、運不運で敗者になってしまった、勝者と紙一重という人も多くいるように思う。そこはどうであれ、この人達がいたから私たちは生きている。時代は100年、200年で大きく動く、明治維新から第二次世界大戦まで70年、戦後75年、これから時代は動く。いや、動くべき時が来ているように思う…。2020/03/06

maito/まいと

26
どんな切り口から書いても人物像がブレず、説得力のあるクオリティの作品を世に送り出している伊東さん。その理由はこの本にあり。たくさんの作品を書いてきたから語れるのではなく、語れるから書けるってことを改めて実感。本文では、歴史上有名で“勝者”と思われがちなアノ人やコノ人を“敗者”と断ずる視点に気付かされること多し。もちろん読み物としても楽しく読めるので、改めて世の中のことを自分事に捉え直すことができる。歴史から得られる教訓は永遠に活かせる要素。歴史好きなら本棚保存確定、折に触れて何度も読み直したい1冊だ。2019/11/14

フク

20
天草四郎の項の著者の洞察は周りを見回して妙に納得してしまった。目立つ人に目が行っているだけと思いたいが。2019/11/04

ta_chanko

18
長所と短所は表裏一体。上手くいっているときは長所となる自信・積極性・慎重さなども、失敗するときは過信・浅はかな行動・優柔不断に転じてしまう。ただ権力者にありがちなのは、調子に乗って増長し、周りの意見を聞かなくなること。逆に小者は慎重になりすぎて主体的に行動できず、周りに振り回される。学識を買われて幕府と新政府の両方に仕えた大鳥圭介と榎本武揚は成功者。徳川慶喜は所詮、斉昭の息子。江藤慎平は才に溺れる。西郷隆盛は溢れる人望を自分でもコントロールできなかった。大久保利通は厳格すぎて恨みを買う…。2020/10/12

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