講談社文庫 雪嵐

著者名：小檜山博【著】

講談社（2019/10発売）

• ISBN：9784061845398

内容説明

北海道・大雪山麓。苛烈な自然と貧困に怯えつつ暮らす、両親と６人の子供。生活の辛さ、女教師への憧れ、淡い性の目覚め、そして何より、自然と人情の美しさの中で、少年は成長していき、人生に目覚めていく。その目は、重い真実と胸底の暗い澱みを見据えながら、爽やかな明るさを失なわない。少年の目に映じた自然と人情の素晴らしさ。まさに、著者が「ぼくの原風景」「文学の原風景」と呼ぶにふさわしい、感動的な長編小説である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[りり課長]

昭和の過酷な道東の農村を描く。司修氏のカバーデザインも深い。

2011/01/13

[y_e_d]

筆者の少年時の体験を基に構成されているようだが、家畜を殺す場面など、そこまで赤裸々に描写しなくても、という部分が多い。まあ、構成というか、日記調に並べたという感じで、ストーリーに山があるわけでもなく、印象に残る作品ではなかった。北海道を舞台にした作品は好きなのだが、カバーにある感動的長編という意味が自分にはよく分からず、巻末の解説もこれまた今ひとつで、期待外れに終わった感じでした。

2018/06/21