内容説明
霊長類は、食物が豊富な森林という楽園で、進化してきた。この生態的背景が、元来は植物食であった霊長類に、肉食獣的性質をも内包するという、二面性を持たせた。この傾向を強くおし進めたのが人類で、草食獣的性質が善の範疇に入る徳性を生み出し、肉食獣的性質が悪の範疇に入る行動を創造することになった。森林を舞台に進化した霊長類ゆえ、人間がサルから背負ってきた悪の原罪とは? 人間、この不思議な生物の進化の源流!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
S_Tomo🇺🇦🇯🇵
1
古本で購入。この本自体も古いのだが、元々は昭和52年に書かれたものであるが、今でも十分読む価値はある。人類の持つ「原罪」、同族殺しや性差による抑圧などの起源は何か、をサルの進化の流れを元に考察する一冊。森林の樹上で群れて生活するようになったサルは、豊富な食糧と天敵不在の状態で、植物食の一次消費者でありながら、食物連鎖の環には入らない特異な存在となり、その子孫の数を一定以上に増やさない仕組みを構築して行く中、その「原罪」を課せられたとしたら、なんともやるせない気分になってくる。2014/10/26
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