内容説明
不義の子として生まれ、父に冷遇され、祖父の家で育てられた主人公・時任謙作が、暗い運命に創作をもって立ち向かう自我発展の経過を、美しい自然描写とともに、明晰な文体で表現。祖父の妾で20も年上の女に恋する謙作の出生の秘密とは? 現代日本文学の記念碑とも称すべき名作長編。17年間を要した著者唯一の長編小説である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
このこねこ@年間500冊の乱読家
2
⭐⭐⭐ どうにも主人公が好きになれない。汽車に乗る際に妻にした所業は、どう考えても許せない。 しかし、主人公をそんな輩にしてしまった不幸というものも、またこの世界から除いていかねばならないものだと思った。 ラストシーンで主人公が本当に変わっていることを望む。2021/08/24
アレレ
0
読むのにひどく時間が掛かった。 やっぱり、ちょっと時代が今と違い過ぎるかな。 思想、風俗に違和感が強くて、スムーズに読み進めませんでした、、、。2011/12/04
むう
0
ようやく読み終えた。主人公の気持ちの動きはある意味分かるような気もするが、いかんせん話が長すぎる。やはり志賀直哉は短編に限ると感じた。2019/03/20