竹書房怪談文庫<br> 宵口怪談 無明

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竹書房怪談文庫
宵口怪談 無明

  • 著者名:鳴崎朝寝【著】
  • 価格 ¥715(本体¥650)
  • 竹書房(2019/10発売)
  • ポイント 6pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784801920132

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内容説明

アパートのゴミ捨て場で見たスニーカーをその後、何度も別の場所で見る。
なぜか爪先はいつもこちらを向いていて…(「爪先を揃えて」収録)

引っ越した部屋の天袋にいた或るモノ。
その日から奇妙な夢が…「灰色のファミリー」、母を亡くした同級生が学校に連れてくる犬のぬいぐるみ。
その表情がなぜか不気味で…「みどりちゃんといっしょ」、交通事故で奇跡的に助かった祖母。
だが、何か違和感が…「バグる家族」、アパレルショップの倉庫で見つけた段ボール。
〈存在しない鈴木〉と書かれたその中身は…「『存在しない鈴木』」。隣の空室から聞こえてくる女の歌声。

謎を解き明かそうとした男は…「隣の歌」ほか。
怪談最恐戦の投稿部門として始まった実話怪談大会〈怪談マンスリーコンテスト〉から世に出た期待の新星、待望のデビュー作!

著者について

東京都出身。怪談蒐集の他、お酒、ライブ、ゲームが好きで、普段は自家焙煎珈琲豆店「南方郵便機」で働いている。
2018年より毎月開催中の〈怪談マンスリーコンテスト【怪談最恐戦投稿部門】〉で度々入賞、参加既著にそれら入賞作を収録した『稲川淳二の怪談冬フェス~幽宴二〇一八』(竹書房文庫)がある。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

夢追人009

156
朝寝(あさね)さんというお名前で本書の著者は女性だと思います。最近は著者略歴に性別を書いていない例が多いのですが私は好ましくない風潮だなと思いますね。まあそれはともかく新鋭の著者は、派手さはありませんが穏やかに奇譚物語を語る安定感のある実力者ですね。『由佳さんとユカちゃん』某会社で、派遣契約で3ヶ月だけ働いていた由佳さんは名前の読みが「よしかず」と言い、がっしりとした男性だった。退職の日の送別会の居酒屋で斎藤と言う嫌味な性格の男が、ねちねちと由佳さんに絡む。「子供の頃、女みてぇな名前とか言われなかった?」2020/11/22

てつJapan

16
続編を読んでみたいと思う。面白かった。2023/01/09

澤水月

16
「きはだ」が気味悪く印象的。全体に一生懸命綴られているのは分かるが受動態と能動態の混乱や大人数を扱うときの捌き、その他編集者の方で指摘してあげるべきかと2019/10/05

柊よつか

10
怪談マンスリーコンテストで入賞歴を持つ著者の単著デビュー作。「宵口怪談 無明」のやわらかな響きの通り、ガチ怖ガチ厭ではなく〈気のせいでは片付けられない、明らかにおかしな体験〉といった趣きの話が多く、面白かった。それだけに、時おり文章につまずいて読み途切れてしまうのが勿体なかったが、そこは今後に期待。これからも書き続けて欲しいと思える一冊だった。特に印象的な話は、「ひとりあるき」、「きはだ」、「金木犀の香り」、「パチンコ屋の女性客」、「バグる家族」、「爪先を揃えて」。2019/10/07

qoop

9
著者の単著デビュー作。飽和状態と思える怪談実話で世に出るからには、新鮮なネタとの遭遇率のみならず、もちろん作品として提示する際の構成力が問われるのだろう。少なくとも本書で著者はその両方をクリアしている。逆に、ここから必要となるのはなんだろうか。文章力を磨く以外に思い浮かばないが(二次的なものを除き)何かフックはあるんだろうな。安易かつ無責任に言いたくはないけれど。収録作の中では〈由佳さんとユカさん〉〈手つなぎ〉は特に印象に残った。2019/09/29

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