声めぐり

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声めぐり

  • 著者名:齋藤陽道【著】
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 晶文社(2019/09発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784794970305

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内容説明

今もっとも注目を集める写真家の一人である齋藤陽道さんは聴覚に障害がある。子どものときから補聴器を付け発声の練習をしてきた(させられてきた)。学校では聞こえるふりをして、休み時間には本に顔を落としていた。子供のときのことを思い出そうとしても、実感となる思い出がない。
でもろう学校に入って手話と出会ってから、世界が変わった。毎日学校に行くのが楽しくてたまらない。写ルンですが流行ると、友だちを撮りまくった。社会人になると、障害者プロレス団体「ドッグレッグス」でも活躍。そして、いつしか写真の道へ――。
手話、抱擁、格闘技、沈黙……ひとつひとつ向き合えばすべてが声になる。写真家は、さまざまな声と写真を通し、世界を取り戻していく。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

s-kozy

77
素晴らしい本に出会ってしまった。お勧めしてくれた友人に感謝、感謝。著者の齋藤陽道さんは今、注目を集めている写真家。聾者だそうだ。小中学の時は補聴器を付け発声の訓練をさせられていたそうだ。その思想にあるのは聴者に近づくことを是とする志向、しかし、そこには「声」はなかった。彼は混迷の渦に巻き込まれる。その後、著者は手話と出会い、そこから自らの声を見つけ、他者の声も感受できるようになっていく。彼の感受性の柔らかさに驚嘆する。この感覚を言葉にしてくれたことにも感謝、感謝。同時刊行の「異なり記念日」も読まなくては。2018/08/10

こばまり

49
聴こえないとはどんな状態かがとても分かりやすかった。悩み考え模索して、伝わり繋がる感覚に辿り着いてからの筆者の人生がふうわり花開いていくようでじんときた。挟まれた数点の写真がまた眠気を誘う優しさで。次はぜひ写真集にも触れてみたい。2021/02/27

チェアー

16
「異なり記念日」とのツイン。音にこだわってきた子ども時代の記憶をなくしている話や、差別を受けた経験など、苦しい話もある。でも、そのなかから、声は相手が伝えたいという気持ちを、においや触感、動き、鼓動など、すべての感覚を通じて受け取るものが声なのだと気づくのが素晴らしい。それを表現できたのも素晴らしい。iPhoneが音の聞こえにくい人にこんなに意義のある装置だということも知った。2019/03/24

江藤 はるは

8
触れ合うと 言葉より 君のことを知れる気がした2020/07/15

とも

7
図書館本 人それぞれの手話が声色が違うように違うこと、手話への思いが変りました。ダウン症の男の子の写真とか見たいもの読みたいものが増えた。2019/02/09

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