内容説明
反逆の罪に問われて死罪となった吉田松陰は、明治になって甦り靖国神社に祀られ、教育者としても賞揚されている。西郷隆盛も、時代によって、人によって評価がわかれる。幕末に尊王攘夷を掲げた志士たちの実像は、為政者や時代の空気によって書き換えられる。
そもそも尊王攘夷とは、中国の儒教から出てきた考え方で、君主の権威を擁護して異民族を国外に排斥することである。幕末の志士たちは、列強の脅威をはらい天皇を担ぎ出して維新を遂行した。やがて彼ら自身が英霊として担がれ、1945年まで生き続ける。志士から英霊へ――継続あるいは転換はどのようにおきたのだろうか。『儒教が支えた明治維新』に続く新・維新論。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
さとうしん
8
著者のエッセー、論文等を収録したものだが、近年大河ドラマで注目された西郷隆盛と吉田松陰を取っかかりに尊王攘夷思想、水戸学、太平記、そして中国での朱子学・陽明学に関する諸問題へと及んでいく。特に1章は著者久々の大河本としての性質も兼ねているが、尊王攘夷、水戸学と無縁どころか大いに関わりのある今年の大河を肴に続編を書いて欲しいところである。2021/07/18
kenitirokikuti
5
図書館にて。タイトルと表紙は『花燃ゆ』『西郷どん』にあやかったもので、副題の方が実際の内容を表している▲我が国の歴史は、敗戦後はペリー来航を大きなポイントとして扱うが、のちへの波及を考えると尊号一件の方がでかいのではないか。先日譲位した平成天皇、亡くなったら火葬を希望しているそうな(=仏式)。2020/08/29
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