内容説明
戊辰150年、その裏側を抉る。
「日本の夜明け」に隠れた悲劇の連鎖とは。
直木賞作家が亡国の時代に生きた無骨な人々の息遣いを丹念に描く、書き下ろし幕末入門。
「明治維新」という言葉に美しさを感じるのは主に西日本の人々で、関東以北の人々にとってそれは「戊辰戦争」の追憶を呼び起こすものであった。
一見華やかに見える幕末維新の水面下の状況に焦点を合わせ、そこに秘められた影を明らかにする。
西郷を討った男はその後どうなったのか。龍馬を切った男の野望とは。
無責任な理想主義を通した薩軍。
イメージとは違い、腐敗不正がまかり通り、門閥・身分による差別が歴然としていた長州の奇兵隊。
そして山川浩・健次郎兄弟により会津藩松平家が名誉を回復するまで。
史料から読み解かれる、もう一つの幕末維新史。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
6
戊辰150年と明治維新150年。2018/08/11
dahatake
0
興味深い。やっぱり情報量の比較的多い幕末の話は面白い。 ・薩長 と 会津+奥羽列藩同盟 ・いつの時代も暴走する若者がいる。尊王攘夷の志士。尊大すぎた世良修蔵 ・少しでも戦に負けると、これでもかと悲惨な目に遭う会津藩。北方の斗南藩への追いやり。 今と何も変わらない。 どんなに論理を説いても結局は人は感情の生き物であり、その怨み妬みが表面化を繰り返す。 その時代の人々が身近に感じられた😊 2021/02/19
Masataka Sakai
0
一人一人の研究2018/10/10