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内容説明
シリコンバレーからケニアの農村までグローバルな取材で最先端の現状を報告。「最良の研究だ」ローレンス・サマーズ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
月をみるもの
17
目指すところは共産主義と共通だが、手法は資本主義の権化(金がすべてを解決する、、、とまでは言わないが、もっとも有効な問題解決手段である場合がほとんど)とも言えるベーシックインカム。まずは Extreme cases から、、ということなのか、主にアメリカと途上国での議論や社会実験について紹介をしているのだが、仮にこの両者でうまくいったとしても、日本ではうまくいかないような気がするのはなんでかな。。。2019/12/30
kitten
15
図書館本。ベーシックインカムが、海外、主にアメリカでどう扱われているか。だいたい、日本と同じだった。右派からも左派からも声が上がってるけれども、中身はかなり違う。アメリカは、日本よりも勤労の価値が高いのかな、と感じた。あと、党派間の断絶が激しいのと、人種差別があるので日本よりもややこしい。ただ、ケニアの事例なんかだと直接お金を配る方が、よっぽど効率がよいのは確か。ただ、そうすると今まで支援の仕事をしていた人の仕事がなくなる。AIがどんどん仕事を取っていくと何らかの政策が必要になるな。2021/07/18
佐藤一臣
11
全要素生産性いわゆるソロー残差が2000年の半ば以降から伸び悩んでいるのは、テクノロジーの進歩が経済の革新になんらかの理由で貢献しにくくなっているからと語る。これは飽和なのか、それとも測れない見れない貢献に表れているのか?それは不明のようだ。家族介護労働はGDPの少なくとも15%に相当するが、これは無給ケア労働だから経済成長には含まれない。職業の女性化によって賃金が下がる傾向もあるらしい。民族的な多様性を持つ共同体は、心理的に利他的行動を取りにくいらしく、アメリカは難しいが日本ならば容易なのかもしれない。2022/01/03
くらーく
8
ベーシックインカムの世界の事例集とアメリカの課題みたいな本かな。こんなに事例を載せているのだから、表にまとめて欲しいよなあ。まあ、文系の人の論ってひたすら文章だから、仕方ないけど。 アメリカの事情は分かりました。アメリカの場合、自治体単位でしか考えられないだろうし。 ケニアの実験は興味深い。続報が気になる。まあ、個人に支給されたお金が搾取されない仕組みがどうなっているんだろうね。勝手なイメージだけど、父親、長老なんかが、吸い上げるような印象があるんだけど。 単に富の偏りを少しならそうって事なんだけどねえ。2021/09/23
magic makky
8
【感想】世界で行われてきたUBI(ユニバーサルベイシックインカム)の実験や議論についてまとめられた本です。わたしには、格差や貧困などの根本原因は、資本主義にあるように感じられてきた。だか資本主義の歯車を急には止められない。どうしたらいいのかわからなかったが、現在のコロナ禍の中で、もしかしたら今が一つのチャンスなのではないかと思うようになった。今までのように経営ができなくなっている会社や収入が不安定になっている人も多くなっているように思える。UBIを志向した政策転換を目指しながら何か試行ができないだろうか‥2021/05/13