角川文庫<br> うさぎ通り丸亀不動産 あの部屋、ワケアリ物件でした

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角川文庫
うさぎ通り丸亀不動産 あの部屋、ワケアリ物件でした

  • ISBN:9784041083970

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内容説明

うさぎ通りにある小さな商店街の「丸亀不動産」。唯一の社員・美波の採用理由は「視えるひと」だったから。女社長は心霊現象の原因究明と問題解決のため、住人が出て行くアパートへ美波を調査に行かせるが、生来気が弱く除霊能力もない彼女には何もできない。「出た」アパートの最後の住人・華子と知り合うが、彼女は無理心中家族の生き残りだった事を知る。先に死んだ両親や弟が化けて出ていたのだが、その理由を知って美波は一策を講じる。生前妻に言った「ある一言」をわびようとするサラリーマンの話や、大音量の結婚式の定番ソングが掛かる部屋で死んだ男性が、この世に残した思いなど、なぜかやむを得ず出てくる幽霊たちにはみんな切ない事情があって……。ワケアリ物件が集まる不動産屋とライバル店のイケメン営業も絡んで、必死すぎの美波に思わず笑って共感! 死んだ人と残された人をつなぐ不動産の、新感覚お仕事小説。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

dr2006

52
心理的瑕疵物件にまつわる不動産的お仕事小説。賃貸物件の告知義務をネタにした作品は他にもあるが、登場人物はみな堀川さんらしいどこか憎めないほっこりキャラで、基本ホラーなんだけど安心して読める(怖くないょ)。丸亀不動産は、二瓶敦子社長と従業員の主人公間山美波の二人きりで営む小さな老舗店舗だ。美波は除霊能力こそないが霊の姿がはっきり見える。そのことで二瓶社長に見初められ、心理的瑕疵物件の対策要員として重宝され働いている。部屋に幽霊が出た!と住人が丸亀不動産に助けを求めに来るくだりから物語が始まるドタバタ劇😇2023/09/12

yamatoshiuruhashi

50
不動産屋に勤める主人公は「見える人」。つまり幽霊、霊魂、その類が見える霊感があり、勤めている不動産屋の管理物件の「心理的瑕疵」つまり幽霊騒ぎの解決に絡むことになる。幽霊話だから現実に出会うと怖いだろうが、ハラハラしながらほっかりする人情噺に仕上がっている。どうも続編を睨んだような終わり方だった。2021/09/18

ぽろん

40
サクッと読了。視えちゃう事だけが取り柄の不動産屋社員の美波。なんだかんだで、幽霊の気持ちを汲み取って解決に導いている。そして、A太郎さんは、あの人だよって教えてあげたいなあ。2019/12/26

一華

35
サクサク読めます。視えるというだけで、うさぎ不動産に雇われている下手の横好きながらも刺繍好きの美波…霊に振り回されながらも義理人情で解決?お仕事成長小説。それにしても、ミミさんは鈍感ね〜A太郎さんの正体に気づいてないの?…続刊ありかな…2019/09/28

のんちゃん

33
丸亀不動産の唯一の従業員美波は霊が視えるが、それだけ。気の強い女社長の敦子はそれでも美波を霊がらみで問題のある自社物件に、解決の為送り込む。が、除霊もできない美波はなす術もないが、霊がこの世に遺した想いを叶えるために奮闘するという話。角川文庫のキャラクター小説なので登場人物が個性的で、思わず笑ってしまう場面も盛り沢山。しかしながら、私、最近、不動産関連の小説のチョイスが多いなぁ。世間的にも流行りなのか?NHKの山Pのドラマもあったし。まぁ、トラブルや事件の現場として事欠かない要素があるんだろうね。2022/08/01

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