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内容説明
「○○なとき」→こんな本を処方、という形式で書評していきます。
《効用一覧》
ディケンズ『荒涼館』→「まっとうに生きよう…」と仕事へのやる気が起きます。
司馬遼太郎『坂の上の雲』→おじさんおばさんであることを受け入れられます。
浅田彰『構造と力』→恋のエネルギーを学問へのエネルギーに変換できます。
高野文子『るきさん』→残業で疲れきった夜も、なんだかご機嫌になれます。
風呂にはいりたくないとき→さくらももこ『たいのおかしら」、怒られた日の夜→豊島ミホ『夏が僕を抱く』、合コン前→『風と共に去りぬ』『アンナカレーニナ』、死にたいとき→立花隆『臨死体験』ほか。
※効果には個人差があります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
よこたん
54
“私たちは小説を通して、異性になったり年代を超えたりする。自分とちがった、真反対の存在にもなる。そのときはじめて、現実ではできない体験をする。言いたいことが言えたり、今までできなかったことができたりする。” そう、本って不思議な存在だなと改めて思う。読み手が違えば受け止め方も違うし、同じ本でもその時のコンディションによって響き方も変わる。自分が求めている答えは見つからなくても、予想外の気づきを得たりもする。この方の文章はするすると読みやすい。海に行く前日に読む本『霧笛』(ブラッドベリ)がとても気になった。2021/04/24
チャコ
23
「人生を狂わす名著50」がとても良かったのでこちらも。編集者が提示したユニークなお題”◯◯な時”に読むならこの本が効きますよ!と著者が選んでくれているのですが、なるほどねと納得半分、そのシチュエーションで選ぶ本がそれ⁈というツッコミ半分でした笑。年若い女性が書かれているからか気軽な文体で、小難しそうな本についての書評もテンポ良く読めました。気分によって手に取る本が違ってくるのはよく分かるので、自分だったら、好きな作家さんだったら…一体何を選ぶのかを想像するのも面白いですね。2020/02/22
緋莢
20
図書館本。『人生を狂わす名著50』の著者の本という事で手に取りました。「怒られた日の夜に読む本」、「ひとめぼれした時に読む本」、「プロポーズ前夜に読む本」等、様々な場面で「この本はよく効く」と著者が思う作品を紹介しています。「面白くない映画を観たあとに読む本」で、レイ・ブラッドペリ『華氏451度』をあげて、<「面白くない本や映画はほろびろ!」と考えることのあやうさよ、って話ですよ。>と書いていて(続く2020/06/07
羽
17
著者と同年代なので、友達が本の話をしているのを聞いているような感じでした。処方される本は、海外の古典が多めでよかったです。最近少しずつ読み進めていた『ホテルニューハンプシャー』の書評を、うっかり読んでしまい、しかもネタバレ系だった!ので、皆さまに処方された本が読みかけの本だった場合、先に読みかけの本から摂取されることをおすすめします。2020/01/06
ルート
17
本を読もうというタイミングは2種類あって、その一つは「自分が思い悩んだとき」であると著者。たしかにそうかも。また、エネルギーをくれる本もあれば、知識をくれる本もあるとのこと。たしかにそうかも。自分が読んできた本を振り返る機会を持つのもいいなぁ。2019/12/04