内容説明
芸大の映画サークルに所属する二見遭一は、天才とうわさ名高い新入生・最原最早がメガホンを取る自主制作映画に参加する。
だが「それ」は“ただの映画”では、なかった――。
TVアニメ『正解するカド』、『バビロン』、劇場アニメ『HELLO WORLD』で脚本を手掛ける鬼才・野崎まどの作家デビュー作にして、電撃小説大賞にて《メディアワークス文庫賞》を初受賞した伝説の作品が新装版で登場!
貴方の読書体験の、新たな「まど」が開かれる1冊!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
さてさて
175
『なぜそこまでして映画が見たいのだろう。なぜそんなに映画が好きなのだろう。僕にとって映画とはなんなのだろう。映画とは、一体なんなのだろう』。そんな思いの先に『映画作り』に深く関わっていく大学二年生の二見遭一の姿を描くこの作品。そこには作品冒頭からは全く予想できない衝撃的な物語が描かれていました。『映画作り』の奥深さを感じるこの作品。表紙に描かれた最原最早のほのぼのとした姿が別物に見えてもしまう衝撃的な展開で魅せてくれるこの作品。これって、SFなの?という展開含め最後まで楽しませてくれた、そんな作品でした。2025/05/10
HANA
80
読む前までは大学の映画サークルを舞台にしたライトな恋愛小説というイメージだったのだが…怖い、滅茶苦茶怖い。最初こそ大学生活の楽しさを描いているのだが、頁が進むにつれて、映画の撮影が進むにつれて、どんどん不穏さが増していくのはもう最高。映画の中に潜む魔を描く作品は数多く、天才、マッドサイエンティストを描く作品もまた多いけど、本書は間違いなくその系譜に連なる一冊。さらには某名作ホラー映画と某名作SFを連想させるような内容でもあり…。ラストも含めてSF・ミステリ・青春小説のこの上ないハイブリッドでありました。2020/06/01
オフィーリア
60
脳をガンガン揺さぶられる強烈な読書体験でした。大学生が自主制作映画を撮る青春モノのノリでサクサク読み進めていたら、いつの間にかそこは天才の作った狂気の世界。作品には、映画には、人の心を動かし、人生を変える力がある。創作って何とも素晴らしく恐ろしい。2024/04/24
ami*15
40
“天才監督”が作る人々を魅了する映画を巡る「ミステリー」と亡き恋人と二見の姿を重ね合わせる最早の「恋物語」の2つの姿を楽しむことができた1冊。この物語はまるで危ない「薬」のよう。読み進めば進むほど中毒になってしまうし、最早の奇人ぶりには惑わされそうになる。最原最早の映画は「観た人を楽しませる」ものではなく、定本と二見に捧げる彼女なりの「究極の愛情表現」であることを強く感じさせてくれた。この「映画」はきっと私にとって何度も読みたくなるものになると思いました。2019/10/09
オセロ
36
初読み作家さん。 濃密でした。これは凄い…。天才映画監督・最原最早の自主制作映画の役者に指名された二見逢一。そこで最早の恋人が死亡した真実に迫る青春ミステリ。最早が描いた絵コンテの魔術、二見が役者に指名された理由、そして最早が天才と呼ばれる所以などなど。これだけのことが約250ページに収められていて、全てが繋がる完成度の高さは恐れ入る。単巻完結と思いきやシリーズもののようで。早くも続きが気になりだしてる自分は既に最早の才能に呑まれているのだろうか?2023/12/14
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