内容説明
日本語の表記にとって漢字は不可欠の文字である。にもかかわらず、文字としての漢字がどのようにして生まれ、本来どのような意味を持つものであったかを知る人は少ない。中国古代人の生活や文化を背景に、甲骨文や金文、および漢字が形づくられるまでの過程をたずね、文字の生い立ちとその意味を興味深く述べる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
デビっちん
23
漢字の語源に遡る中で、甲骨文字や当時の暮らしや文化はもちろん、王や神、シャーマンにつながることに萌えました。文化人類系の本はとっつきにくく面白いと思えないことも多かったんですが、たくさん読んでいくうちに奥深い世界に引き込まれていきます。2020/02/18
yamahiko
20
先週末、白川静氏の長女である津崎史氏のお話を伺う機会を得たことをきっかけに読みました。漢字の起源をとても丁寧に解説されておられ走り読みでしたがとても面白く読めました。ただ、改めてノートと鉛筆をもって、しっかりと再読しなければならない一冊だと思っています。小山哲郎氏の言うように村上春樹さんが影響を受けたのも頷けました。2016/11/06
みのくま
18
「人という字は人と人が支え合って出来ている」みたいな言説が、日本全体を支配している。本書を読めば、漢字は全くそんな風に出来ていないことがわかる。漢字は、人と人のコミュニケーションのためにはなかった。神と人のコミュニケーションのためにあったのだ。言霊の呪力を永続させるために漢字は生成され、それは神話の延長に統一国家(殷)を位置付けた。その後、次代の周が神話と国家の切り離しを行う。それがドミノ式に漢字の概念化、脱呪術化が行われ、現在の我々が使っている漢字に繋がっている。漢字のルーツは古代人の呪力なのだ。2017/09/15
Tomoichi
13
一回読んで理解できたわけではないが、殷・周の人たちのロジックに迫っているので、読み進めていくと理解しやすくなる。それにしても自分の漢字力の無さに愕然とする。2023/12/30
かりんとー
11
(Amazon)すごい。圧倒される。漢字知識のみならず、古代中国に関する知識が凄まじい。 普段何気なく使っている漢字、私たちはその真のメッセージにたどりつけるだろうか? 多分中国人も知らないと思う。最初この本が出たとき、みんな素直に信じられたのかな。疑問点もないことはない。しかし学問はそこから始まるのだ。私ももっと深く漢字を知りたいと思った。2021/01/03
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