内容説明
井月・子規から今日活躍する俳人まで、近現代の珠玉の300句を、俳句革新の旗手・小澤實が解説。今読んでも新鮮に味わうことのできる秘められた名句を厳選し、季節ごとに配列。一句一句を丹念に読み解きながら、詠まれた背景や俳人同士の関わりまでが鮮やかに描き出される。今、俳句を楽しむために必要な鑑賞眼が身につく一冊。明治から大正、昭和を経て、平成に至るまでの俳句を取り上げた。近現代の俳句の流れを形作っている代表的作家をピックアップしたつもりだ。子規・虚子門が連なる主峰はもちろんのこと、虚子への反発から生まれた、新傾向俳句、自由律俳句、新興俳句などの作家も掬い上げた。小説家などの余技の俳句、いわゆる文人俳句も取りあげた。さらに注目している久保田万太郎の師弟の流れは積極的に取り上げている。季節順に句を並べた一冊を通して、近現代俳句の多様な響きが、聞こえてきたとしたら、とてもうれしい。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
pirokichi
17
2018年発行。井月、子規から今日活躍する俳人まで3百人3百句を解説。季節順。以前からぱらぱらと気になる句を読んでいたのだが、最初から最後まで読み通したのは今回が初めて。「堅香子にまみえむ膝をつきにけり」(石田郷子)「生別もいづれ死別や春の川」(山本紫黄)「さくら餅死んでも夫の誕生日」(石田あき子)「香水や時折キッとなる婦人」(京極紀陽)「夏の海水兵ひとり紛失す」(渡辺白泉)「秋風やひとさし指は誰の墓」(寺山修司)等々興味津々で読む。あと数日で九月尽。十月は「秋風や眼中のもの皆俳句(高濱虚子)で臨もう。2025/09/25
双海(ふたみ)
11
井月・子規から今日活躍する俳人まで、近現代の珠玉の300句を、俳句革新の旗手・小澤實が解説。俳句・季語・作家という3種の充実した索引つき。久保田万太郎の師弟の流れが積極的に取り上げられている点も面白い。2024/03/09
豆ぐみ
6
明治から平成の名句300句を、1ページに1句ずつ解説。「俳句αあるふぁ」に連載されていたもの。読みすすめやすくて勉強になります。季節順に並んでいて秋風の句が9句だった。2019/07/08
せっか
4
「春寒のケシゴム一行の字をそげり 鷲巣繁男」 「月を待つシャンパンの栓ぽんと抜き 星野椿」2019/08/12
skr-shower
3
「阿修羅迦楼羅緊那羅摩呉羅伽大火かな」「雪・躰・雪・躰・雪・跪く」気に入りました。2019/03/11
-
- 電子書籍
- 身に覚えのない溺愛ですがそこまで愛され…
-
- 電子書籍
- 人生勝ち組令嬢が通ります【タテヨミ】第…
-
- 洋書
- CINEA (ARTS)
-
- 洋書
- CINEA (ARTS)
-
- 電子書籍
- 帝国軍人 公文書、私文書、オーラルヒス…