内容説明
水産会社のフィリピン進出の尖兵となった越智は、現地で政治トラブルに巻きこまれ、危うく日本に舞い戻る。醜悪な現実に背を向け、故郷で屏息する彼のもとへ、ある日、刑事が訪れた。フィリピンで越智を救った青年ヒラリオが、ゲリラとしての密命をおび、日本に潜入したという。青年を助けねばと、越智は立ち上がった! 冒険小説の白眉。フィリピンでの恩人を案じて再起した男の死闘。男の友情が燃える鮮烈な長編。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
背番号10@せばてん。
28
【1985_吉川英治文学新人賞_候補】【1984_日本冒険小説協会大賞_候補】2000年4月30日読了。あらすじは忘却の彼方。 2000/04/30
Tetchy
8
不器用な昭和の男の話。平成の世になかなかいない自分の戒律に忠実に生きる男、越智。彼は常に安直な道よりも茨の道を進む。現代に忘れられようとしている信義とか仁義がここにある。とにかく老人と一途な愛、忍ぶ愛に生きる女、そして不器用で決して富裕でないストイックな男がシミタツ作品には極上のスパイスとなっている。そして携帯電話が無い時代であるがゆえに生まれるサスペンス。こういう不便さが熱い物語を生み出すのだ。そして散った花は思いの外、大きかった。しかしこの題名にこう続けたい。「散る花もあり。やがて咲く花もあり」2009/10/10
たーくん
3
水産会社のフィリピン進出の尖兵となった越智は、現地で政治トラブルに巻きこまれ、危うく日本に舞い戻る。醜悪な現実に背を向け、故郷で屏息する彼のもとへ、ある日刑事が訪れた。フィリピンで越智を救った青年ヒラリオが、ゲリラとしての密命をおび日本に潜入したという。ヒラリオを助けねば、と越智は立ち上がった!鮮烈冒険小説の白眉。2016/04/01
ねんこさん
2
日本の風土で生まれ育った和風ハードボイルド作品。展開がスピーディーで読みやすい。2010/09/09
kanamori
0
☆☆☆★2012/10/15