内容説明
雨の海辺で、何者かに追われる人妻を救った池内峻介は、彼女を自宅にかくまう。彼女の夫は、重大秘密を握って逃亡中。そのため彼女も、或る勢力の追及をうけているらしい。そして池内の周辺にも、敵方の手が……。意外な伏線を秘めて、事件は目まぐるしく動く! 男の特質を鮮烈巧緻に描く冒険小説。追われる女が握る秘密とは? 男の愛と闘い!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たーくん
5
冷たい雨の夜だった、池内峻介は傷ついた女を拾った。彼女は江田美也子。公にされてはならぬ情報を握っており、政治家から追われているという。男と女による風変わりな物語が幕を開ける。冒頭は喜劇であり、やがて悲劇へとその名を変えた。権力をめぐる暗闇が出会うはずもなかった二人を引き寄せたとき、運命の歯車は軋みながら廻りはじめる―。名手が想いを込めた、恋愛長篇。 2017/09/06
nori.no1.actress
1
峻介は、40過ぎた二枚目。容姿だけで生きてきたような男。今では50過ぎた女社長のヒモのような生活。一方、美也子は3年間隠れるように生きてきた女。最初、この二人はお互いに反目しているのですが、徐々に二人の関係は変わっていきます。 この本は、読んでいてもどこか薄暗い。明るく晴れた空がどこにも感じられません。どこか人生に疲れたような二人の会話も、どこか暗いです。疲れた大人の話。 主人公の峻介の視点で書かれているので、俊介に感情移入していきますが、最後は…。 この本は元気なときに読みましょう。2008/08/22
Tetchy
0
雨の降る夜に拾った女、というドラマの1シーンを切り取ったかのようなベタな始まり方をする本書。しかし物語はなんとも行き当たりばったり感が拭えず、消化不良。シミタツ節もこれといって特に感じず、どうしたんだ!?と叫ばずにはいられない凡作。題名からどうしても読んでいる最中にカーペンターズが流れてしまうのだが、全く内容とは関係がない。2009/10/11
孤灯書屋
0
⭐️⭐️⭐️2024/01/19