内容説明
NHKのアナウンサーとして順風にキャリアを重ね、東京勤務になってからは夕方5時の帯ニュース番組を担当し、「さあこれからだ!」という矢先に違法薬物で逮捕。さらに違法という自覚も無く、自分自身で製造まで行っていたという。そんな氏が、そもそもなんで薬物に手を出したのか、依存するようになったのか。後悔と懺悔の独白および、底からのリカバリーなど、自身の経験をこと細かに独記し、薬物使用に対する警鐘本とする。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
JILLmama
28
薬物で逮捕される著名人が多い。 薬物中毒=悪 のイメージはなかなか払拭出来ないけど ただ悪いと批判していてもその人は救われないし 元に戻れない。様々ある「依存症」のひとつとして 治療しなくてはならないと。2020/01/18
くさてる
22
依存症でも常習者でもなく、ただ軽い気持ちで違法薬物を作れるキットをネットで購入した結果として起きた出来事が、飾らない文体でつづられています。NHKのアナウンサーだった著者、その心の揺れ動きが読んでいて身に迫るようで、リアルだった。逮捕から失職、社会復帰を目指しての道のりまでがよく分かります。そして薬物依存にどう社会が向かうべきかということも。専門家として名高い松本俊彦先生も登場して、読み応えのある内容です。2019/09/28
アコ
20
違法と知らずにラッシュを使用し、逮捕・有罪判決・懲戒解雇された元NHKアナウンサーの手記。/捜査官乗り込み・問答→マトリへ、逮捕宣言や弁護士選び、マトリ→湾岸署→検察庁送検などの描写がとても細やか。こんなかんじなのかー!依存症の回復プログラムを経て現在は予防教育アドバイザーとして活動する著者。報道する側にいたからこそ感じる“バッシング報道”について語るくだりが興味深い。罪を深く反省し、再起したい人の妨げになるのは考えものだ。実直な人柄が表れているまっすぐで読みやすい文章。2020/05/20
ochatomo
15
期間限定全文無料公開キャンペーン にて 使用の経緯や逮捕後の拘留生活がとても分かりやすく書かれていて身近に思えた 一読おすすめしたい 『アディクションの反対は、コネクション』 執筆中にピエール瀧さんが逮捕されたそうで、その件は書き急いだ(まだ消化できていない)感じあるが、それ以外は著者自身について書かれ真面目さが際立つ 2019刊2020/03/11
Hong Kong @新潮部2025
12
著者の真面目な人柄に惹かれた。また、最後に著者と松本医師との対談で、松本医師が、”教養人とは、学歴や勉強ではなく、心が開かれている人、他人の不祥事にバッシングは起こるけど、身内や恋人には無理でしょ。だから、今の時代に求められているのは、決して”他人事にしない社会”なんです。”という内容を述べている点に共感しました。2020/03/30