内容説明
景色にも気候にも恵まれた牧畜とワインの地、南フランスの田舎をのんびりと周遊する、旅のエッセイ。旧知を訪ね、点在する古城に中世をしのび、澄み切った大気をこころゆくまで吸い込む田園の中の散歩は、何だか寿命がのびるような思いがする……。著者の手になる、物語豊かなスケッチと写真を多数収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HIRO1970
21
⭐️⭐️⭐️久々の正ちゃん。やはり良い物は何処まで行ってもイイのです。フランス自動車旅行記の3回目の物で、初めて手に取るものでした。正ちゃんの旅行記を読むと小説を読んでいる時に何故心地良いのか解ることがあります。常に自分や周りの人間の力量を正確に把握しようと努め、体調管理や距離感からの時間工程管理まで何がリスクになる可能性が高いのか、事前に打つ手は何が有効でそれは周りの未熟な担当者にどう諭して伝えるのが良いのか必ず考えてから伝えている事です。毎回ながらまたまたリスペクトせずには居れません。オススメです。2014/09/20
半木 糺
4
フランス旅行の顛末を絵葉書風にエッセイにまとめたもの。著者による文章よりも、同行した人物による苦労譚のほうが読後感が強かった。それによると池波は温厚な人物のようだが、やはり旅行中も大変な気配りをしている。その人物は、ホテルに物を忘れたり、飲み物の調達に神経を尖らせるなど、失敗続きで、読んでいるこちらが緊張した。自分ひとりのことさえ満足に出来ない私は、年配者の旅のナビゲートなどとてもこなせないだろう。2015/03/24
東森久利斗
2
フランス牧歌的郷土愛と享楽主義の地を行くフランス愛溢れる旅の記録。過密スケジュールにもかかわらずリラックスした雰囲気で旅を満喫しているのが良くわかる。良く食べ、良く飲み、良くしゃべる、観るより楽しい旅の醍醐味。各名所・観光地での古城巡りとまつわるエピソードが面白い。いつの日か訪れたいものだ。イラストと写真が満載、読んでも見ても楽しめる。2020/01/01
サスケ
1
★★★☆☆2016/07/01
治雄
1
昭和55年(1980年)初夏の、池波正太郎の3回目の海外旅行の旅行記です。フランスからスペインをまわっています。おもしろかったです。2014/03/19