中公新書<br> 日本の地方政府 1700自治体の実態と課題

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中公新書
日本の地方政府 1700自治体の実態と課題

  • 著者名:曽我謙悟【著】
  • 価格 ¥946(本体¥860)
  • 中央公論新社(2019/08発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121025371

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内容説明

日本には都道府県47、市790、町745など、1700を超える地方政府がある。一般に地方自治体、地方公共団体と呼ばれ、行政機構のみが存在する印象を与えてきた。だが20世紀末以降の地方分権改革は、教育、介護、空き家問題など、身近な課題に直面する各政府に大きな力を与えた。本書は、政治制度、国との関係、地域社会・経済の三つの面から、国家の2.5倍の支出と4倍の人員を持つ地方政府の軌跡、構造と実態を描く。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

はっせー

129
地方政府とはこの本で出てくる言葉であり地方公共団体を指す。その地方公共団体の歴史や実情を網羅的に取り扱っている教科書のような本であった。そのなかで一番関心を持ったのは地方政府間の連携不足である。地方政府は各自が独立的に事務を行ったいる。しかし日本は人口減少が起きており、人手不足が懸念されている。そんな中においても地方政府間の連携が出来ないことは悲しい現状である。医療や福祉は幅広い地域という枠組みで取り組める問題である。そこを連携することによって新たな解決策を見つけたりすることが出来るのではないかと思った!2020/11/22

佐島楓

74
行政サービスに関する事柄について読みたかったので購入したが、純粋な政策システム周辺の知識も言われてみれば知らないことが多くて面白かった。海外との比較は歴史的民族的背景もあるから適用は難しいと思うが、参考になった。2019/05/18

hatayan

50
分権、合併が始まった00年代から人口減、地方創生の10年代後半までを振り返り地方行政の基礎とトレンドを解説。公務員の数でみると都道府県は教育と警察、市町村は福祉と一般行政が守備範囲。知事や市町村長は、有権者に争点を提示し説得を行う政治家ではなく都市経営の能力を評価される存在に。行政の存在意義は、何が公共問題かという問題設定を行い、その解決に向けて民間の協力を引き出す「プラットフォーム」としての役割へ。問題解決策として「ハッカソン」「アイデアソン」と呼ばれる手法に脚光。著者の志の高さを感じる濃密な一冊です。2020/04/10

井上裕紀男

20
田中角栄氏が富の分配を掲げて土地バブルを引き起こし、その後地方分権推進と行政区の合併も続けたが、東京一極集中のまま。「なぜ?」と大きな疑問符は本書もヒントをくれるに過ぎない。 読みづらいし、グラフも見づらい。人口の規模だけで地方自治体を考えてしまい、昼夜の人口数が違うことに自治体が苦しんでいること、税と大都市制度についてはもっと知りたい。 生活するにはどこの市町村で行政サービスが充実しているかは重要であり、意味不明な建造物を建てたりする自治体が減るよう、市民が地方自治を理解する機会が増えてほしい。2021/04/04

まゆまゆ

19
地方公共団体と呼ばれる都道府県、市町村を地方政府と捉えて、政治制度や行政制度を紹介していく内容。大きな問題は東京圏のような大都市とそれ以外の地方都市が同じ画一的な制度で運用されていることではないか、と。様々な調整や再分配が国や国会議員中心で行われているが、明確な考えはなく人口を基準として考えられている点に違和感がある、のは同じく感じるところ。2019/06/19

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