ブスの自信の持ち方

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ブスの自信の持ち方

  • 著者名:山崎ナオコーラ
  • 価格 ¥1,650(本体¥1,500)
  • 誠文堂新光社(2019/08発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784416519561

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内容説明

ブス本人は変わらなくていい! 社会が変わる! 容姿差別は、気にする方が「気にしないように」と考えや容姿を変えるのではなく、加害者の方が変わる方がいいんじゃないかな。 被差別者が変わるんじゃなく、社会が変わった方がいいんじゃないかな、と書きました。 (山崎ナオコーラ) 性別とは? 差別とは? 社会とは? よみもの.comでの好評連載がついに書籍化! ---------------------------------------------------------------------------- “「ブスには自信を減らしてほしい」という考え方には与しない。” うん、最高! 現代社会に燦然と輝く希望の書。 はるな檸檬さん(漫画家)推薦。 ---------------------------------------------------------------------------- 社会を変えたいと思う。 私はこれまで、他のテーマで書いたエッセイの中に、「ブス」という単語をちらりと紛れ込ませたことが何回かあった。 すると、大きな反響があった。多くの人が「ブス」という言葉に関心を持っているようだ。 ただ、その反響の多くが、「頑張ってください」というものだった。 つまり、「『“ブス”という単語が出てくる文章』=『劣等感の放出』」と捉えられてしまうのだ。 慰めたり応援したりするのが読者の務め、と思わせてしまう。 「社会は変えられない。だから、『ブス』に関する文章っていうのは、個人の苦しみを吐露するだけのものだ。 その言葉を聞いたり読んだりしたら、個人を応援し、個人の気持ちを緩和させてあげなくてはならない」と多くの人が考えてしまう。 違う、と私は言いたい。「ブス」は個人に属する悩みではない、社会のゆがみだ。社会は変えられる。 (あとがきより)

目次

第一回 はじめに
第二回 自信、そして「勘違いブス」について
第三回 自信を持たない自由もあるし、持つ自由もある
第四回 差別語と文脈の関係
第五回 恋愛
第六回 「容貌障害」についてなど
第七回 結婚、それとトロフィーワイフのことなど
第八回 『源氏物語』の末摘花のこと
第九回 『シラノ・ド・ベルジュラック』における友情
第十回 アイドル総選挙
第十一回 自信を持つには
第十二回 他人に努力を強要していいのか?
第十三回 自虐のつもりはない
第十四回 骨や死に顔を見るな
第十五回 ノンバイナリージェンダー
第十六回 差別と区別
第十七回 新聞様(一) 被害者の顔写真をなぜ載せるのか?
第十八回 新聞様(二) 「右」とか「左」とか
第十九回 新聞様(三) カテゴライズ
第二十回 新聞様(四) くだらない話
第二十一回 新聞様(五) くだらない話の続き
第二十二回 痴漢(一)
第二十三回 痴漢(二)
第二十四回 痴漢(三)
第二十五回 化粧
第二十六回 一重まぶた
第二十七回 虚栄心とか美への欲望とか
第二十八回 強者の立場になってしまうこともあるという自覚
第二十九回 「おじさん」という言葉
第三十回 本当に「ブス」と言ってはいけないのか?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

美登利

92
作者と似てるところがいっぱい。私も目は一重だし、転校生だった小学一年生時には「トイレに行きたい」と言えない子供だった。分かるなぁと思う考えも幾つかある。政治家の悪口を言うのが嫌いだ、の部分は私も常にそう思う。国の政治に対する不満はもちろんあるけれど。ただ半分以上は私にはよく分からない事が書かれていた。新聞に載ることに年齢や性別は関係ないと思うことは感じたことは無かった。ある方がイメージがしやすいなと思う。作者がプロフィールで性別非公開にしてあるのはそんな色々な思いからなんだろうなとは感じた。2019/12/06

nemuro

50
図書館本。山崎ナオコーラは独特の感性で、好きな作家のひとり。このタイトルって、大丈夫なのか。などと思いながら借りてみた。web(「よみもの.com」)での連載を加筆・修正しての出版。「はじめに」に「ブスの本を出版したい、という思いを、私は作家デビュー直後から抱いていた」「今回初めて、ど直球に『ブスのエッセイの本』にチャレンジしよう、と決意した」とあって、最後の「あとがき」には「『ブス』は個人に属する悩みではない、社会のゆがみだ。社会は変えられる」とも。著者の思いが溢れ、考えさせられる部分も多々あった。2020/08/15

りんご

44
「持ちかた」つながりでこんな本も読んでみました。考え方がまた新しくなるような本でした。「ブスは隅っこの方で大人しくしてりゃいい」これです!「威張ってるブスは見苦しい」これです!こんなん言われて傷つかないわけがないんだけど、美人になりたいわけじゃなくて、そんな事を言うんじゃないよと。そして「弱者と強者」ってのもすごく響いた。流動的である。私は弱者だし、強者にもなりうる。客だから酷いレビューを書いていい?/納税者だから生活保護をバカにしていい?/男にいつも蔑ろにされているからたまには女も牙を剥いてもいい?2025/07/15

38
好きは無敵 継続は自信。好きを究めてそれを続ける、するとほ~ら素敵で無敵になれるんだよ。容姿の問題はなくはない、白石麻衣や深田恭子みたいに生まれてたら人生大きく変わってたんじゃないかと思うけどさ…山崎ナオコーラさん、あなたは全然ブスじゃないですよ2019.07.202019/10/02

ぐうぐう

36
純文学作家は小説に自分を投影する傾向にある、という間違った認識が読者には存在していたりする。それは特に、女性の作家に対して多いのではないか。自戒を込めて告白すれば、山崎ナオコーラの小説を長い間、彼女の中のコンプレックスが動機として創造されていると思い込んでいた時期がある。ただ近年、彼女の新作を読む毎に、その認識が徐々に改まっていった。ナオコーラは本気で社会を変えようとしている、と。そんな社会派ナオコーラの真髄を堪能できるのが本書だ。(つづく)2019/12/30

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