世界で学べ 2030に生き残るために

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世界で学べ 2030に生き残るために

  • ISBN:9784861136979

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内容説明

約150年間、我が国の教育システムは基本的に変わっていません。日本の教育制度は、明治から太平洋戦争まで続く富国強兵・殖産興業の国策を支えた兵士や労働者を効率的に育成するのに最適化されたシステムです。それゆえに敗戦で民主化された戦後にも、経済活動を支える質の高い労働者を大量生産することができました。その結果、戦後日本は急激に復興・発展し、奇跡的な高度成長期を経て、20世紀末には世界で2番目の経済大国へと上り詰めました。
ところが、ここにきて急激に、この教育システムの制度疲労が明らかになりました。グローバル化した経済やICTの発達により変化が早く、先の読めない時代となり、人々が多様な生き方を模索する中で、教育制度が時代の要求や人々の価値観の多様化にまったく対応できていないのです。これは文部科学省もわかっていることですが、前例主義の呪縛から逃れられない官僚たちは自力では根本的な制度改革ができません。
企業の経営者や一部のビジネスマンは日本経済がバブル崩壊以降の30年間、ほとんど成長していないことをよくわかっています。80年代までの日本経済はジャパン・アズ・ナンバーワンといわれたように世界の中で大きな存在感を持っていましたが、この20年間のGDP成長率でみると、日本はわずか23%なのに対して、中国は1198%、成熟した、あのアメリカですら226%です。日本はほとんど伸びていないのです。この経済成長の停滞は、実は教育システムの硬直化と完全にリンクしています。

本書は日本型教育が経済ばかりか、いかに日本の社会全体を硬直化させているかを例示し、その洗脳を解くには「世界で学び、グローバルな視点を持つ」しか方法がないことを教えてくれます。子どもを世界で通用する人材に育てたいと思っている保護者、教育者。また、自分が世界で活躍したいと考えている高校生、大学生、若いビジネスパーソンも必読の内容となっています。

発行:サンルクス

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

k5b81998

6
150年変わらないことを良しとしている、いやむしろ誇りに思っている国のお偉方。護送船団方式の教育は、高度成長時代にはマッチしたが、今は…。世界を舞台に活躍するための教育が必須なのは理解。日本の教育の良いところも当然あるんだろうから、どのへんでいろんなバランスを取っていくか、が課題。2023/07/11

☆ツイテル☆

2
フライヤー2021/11/09

Ajiro Ryosuke

2
日本社会がこれからどう変化していくべきなのか。 高度経済成長期のモデルが日本では長らく残り続けています。 いい大学に行き、一流企業に就職すれば一生安泰というモデルです。 そのための教育システムも変化していません。 一斉に同じ場所で同じ時間でより早く正確に覚えたことを再現する教育。 未来のために高校や大学を使うという感覚がないのが大きな問題点だと思います。 高校や大学から教えてもらうのではなく自分から学びに行くシステムを作る必要がある。 新しい学校のありかたを問いかけてくる本でした。 2019/12/23

Las Marismas

2
★5 「日本は既に先進国ではない」 サラリーマンからメディアを経て、大学学長になった著者による日本人への警鐘。前向きなタイトルの印象に比べて中身は危機感に満ちている本書は、教育システムに起因する日本の本質的問題を提示する。 失敗を恐れ、隠蔽する体質を生み、学びの本質も、お金の意味も教えない、などの問題点を指摘しつつ、世界に通用する人材を語り、初等教育までは悪くない日本人が羽ばたくための道しるべを示している。 2019/10/24

shota

2
とても驚く内容だった。似たようなことは他の本やメディアで分かっていたが、ここまで深刻なことだとは思わなかった。僕は編入を控えているので、参考にしたい。また、もっと多くのことにチャレンジしたいと思った。2019/10/22

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