新潮文庫<br> 九十三歳の関ヶ原―弓大将大島光義―(新潮文庫)

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新潮文庫
九十三歳の関ヶ原―弓大将大島光義―(新潮文庫)

  • 著者名:近衛龍春【著】
  • 価格 ¥781(本体¥710)
  • 新潮社(2019/08発売)
  • ポイント 7pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784101004518

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内容説明

信長、秀吉、家康から弓の名人と認められた実在の老将大島光義。鉄砲より優れた連射技と一射必殺の狙撃の凄腕で名を上げ、八十四歳の時、八坂の五重の塔の最上階天井に十本の矢を射込んでみせた。九十三歳で関ヶ原に参陣、生涯現役を貫いた剛直無双の士だったが、激動の時代に大島家を守り抜いた臨機応変の人でもあった。史書に「百発百中」と記され、九十七歳で没した傑物を描く力作歴史小説。(解説・本郷和人)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しんごろ

185
九十三歳で関ヶ原の戦いに参戦し、弓に取り憑かれた武士がいた。その名は大島光義。鉄砲の時代が到来してもなんのその。己の弓の能力を引き出すためなら、鑓の修行もいとわない。その弓の能力は、信長、秀吉、家康に名人と言わしめたもの。光義は弓だけではない。先見の明と臨機応変さも兼ねそなえ、その能力が大島家を守る。戦友というべき仲間もおり、従者の小助もなかなかの者で、目立たないが光義の良き理解者。老いらくの恋、お転婆娘に弓を指南、九十七歳の生涯、いろいろある。光義の人生、羨ましい。まさにレジェンド。あっぱれである。2021/08/31

如水

41
実在の人物で大名。そしてマジで九十三歳で参戦してます😱話は織田信長が桶狭間で勝利後、美濃に侵攻し始める所から。この時点で主人公53歳💧此処から激動40年間の話を綴ると言う物語。感想は…逆に清々しかった。己の分を弁えるが、譲れない所は譲らない。老境の域に差し掛かると経験第一で己の分を弁える必要が無い、と言う輩がいますが、この方は経験は経験、と割り切ってます。常に『弓を極める』を第一に、試行錯誤をする…その稀有な人生を莫大な資料を元に丹念に描かれてます。人の活き方の答えの一つが此処に有りました👍2020/08/05

小太郎

15
これはジャケ買い、題名にも惹かれました。信長、秀吉、家康から弓の名人と讃えられた大島光義の九十七歳の生涯を描き切った力作でした。当時五十歳はもう老年で隠居してもおかしくないのに九十三歳で関ケ原にまで参戦し、実戦を行っているのは、長寿になった今の時代と比べても凄い事です。それに武辺だけではなく激動の時代に大島家を守り抜いた時代を見る目を持っていた人物としてとても魅力的に描かれています。やはっりジャケ買いは当たりが多いなあ。2019/07/19

スプリント

14
93歳にして関ヶ原の戦いの望むこともすごいが、戦後の待遇を巡って天下人である徳川家康にも一歩も引かない武辺者としての意地も素晴らしい。2019/05/19

納間田 圭

14
距離は約436メートル。大きく放たれた矢は45度の角度で天に伸び…楽々と長良川を越え、秀吉の本陣の手前の地に刺さった。「天下を目指さんとするならば、この矢の意味が判ろう」…おぉカッコいい。時代は…もはや鉄砲の時代。戦い方が鉄砲中心とシフトしていく戦国時代の後半…彼は弓一本で、信長さん秀吉さん家康さんの心を鷲掴みした。気になったのは戦国時代の平均健康年齢って何歳なのだろうか?…人生50年、天下をくらうれば…なんて信長さんが敦盛♪で舞ってるぐらいだから…関ヶ原の戦場に93歳で出るなんて天文学的なのだろう2019/05/18

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