追跡!辺境微生物 - 砂漠・温泉から北極・南極まで

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追跡!辺境微生物 - 砂漠・温泉から北極・南極まで

  • 著者名:中井亮佑
  • 価格 ¥1,980(本体¥1,800)
  • 築地書館(2019/07発売)
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  • ISBN:9784806715719

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内容説明

ヒトコブラクダの機嫌をそこねても、ホッキョクグマが出没していたって、
微生物を探し求めて、僕は行く!

厳しい環境で生きる辺境微生物の虜になった、
若き研究者の探究心は止まらない。
微生物のためなら、ライフル銃の使い方を習ったり、ボートの操縦の特訓を重ねたり、
どんな努力も怠らない。
学生の頃から憧れていた調査地に、初めて自分の足で立てた時の喜びや、
世界的に有名な研究者との謎の微生物をめぐる熱い議論。
研究者の情熱とフィールドワークの醍醐味、驚きに満ちた発見、
研究の最前線もわかる充実の一冊。

[本書に出てくる主な調査地]
サハラ砂漠
秘湯の湯「東温泉」(薩摩硫黄島)
オマーン
スピッツベルゲン島
ラングホブテ
スカルブスネス

●HONZの2018年今年の一冊に選ばれました。
●BOOKウォッチで紹介されました。(2019/1/8)
●週刊新潮(1/31号)十行本棚で紹介されました。

目次

はじめに

第1章 砂漠
サハラ砂漠で微生物ハンティング/ラクダに揺られて/微生物を飼う/「名前のない」微生物たち/培養できない微生物/
マトマタ菌は何者か?/新「綱」微生物の発見/本当の極限環境って何だ?/空飛ぶ微生物たち/砂に乗ってどこまでも/
塵は厄介物?

コラム① 現地の食文化に触れる

第2章 温泉
赤い海の住人に魅せられて/もう一つの赤い海/秘境の湯「東温泉」へ/お熱いのがお好き/東温泉の住人の正体は/
もっとお熱いのがお好き/オマーンで高アルカリ温泉めぐり/真っ白な川/炭酸塩をつくる生き物たち/
炭酸塩形成微生物を捕まえろ/小さな世界のものづくり/すべてがすべての場所に

コラム② 宇宙と生命

第3章 北極
はじめての北極圏/いざ、スピッツベルゲン島へ/世界最北の温泉/温泉水から微生物を見つけ出せ!/
再びスバールバルへ/氷河探訪

コラム③ 世界種子貯蔵庫

第4章 南極
もう一つの地球の果て/南極の露岩域/コケ坊主に潜む微生物/南極へ続く道/目指すは南極大陸/
ラングホブデにて調査開始/憧れの地、スカルブスネス/未調査の地、インホブデ/南極湖底の王国をめぐって

コラム④ 極地での服装

第5章 極小
さらに小さな世界/ものすごく小さな微生物/海の覇者ペラギバクター・ユビーク/変身する微生物/
「ゆとり」のない生命/生物と無生物の間/広がる超微小微生物たちの世界

おわりに
参考文献・資料

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

やいっち

34
本書の感想は吾輩が語るのは烏滸がましい。細菌(バクテリア)も含めた微生物研究が近年熱い。分かってきたことも多いが未知のことも多々。  しかも、本書の最後の部分で大きな謎が提示されている。最後に来て、これはあんまり。  ところで、辺境微生物だが、人間には想像を絶する厳しい、人間には立ち入れない環境に生息する微生物という意味合いが常識的な理解。  だが、本書で、人間には厳しくても、あるいはそこで生きる微生物には最適であり、居心地がいい可能性もある 、という指摘は言われてみればなるほどである。 2019/03/03

17
あるところに、微生物を追いかけて、北極と南極を踏破する研究者がいた。その名を中井亮佑という。微生物にとって、環境が刻々と変化する場所は「辺境」である。たとえば砂漠。昼は猛暑、夜は極寒、風で飛ばされる間は乾燥する。微生物は世界中を飛び回り、快適な環境で増殖する。だから、北極の温泉にだって、南極の湖の底に沈むコケ坊主の中にだっている。そんな辺境にいる微生物を捕まえるため、ある時はライフル銃、またある時はボート漕ぎの訓練を事前に行い、辺境でのフィールドワークに挑む話であった。2020/04/06

ぽけっとももんが

9
まだまだわかっていないことは多い。というより、わたしたちはまだ何も知らない。こと微生物に関しては続々と新種が発見されているし、同じものが世界のあちこちで見つかるしまた極地や砂漠、温泉などの生命があるとは思えないようなところにも酸素のないところにも微生物は繁栄している、らしい。世の中にはいろんな研究をする人がいる。著者からも溢れるような微生物愛をひしひしと感じる。正直詳しいことはわかりませんが、でも風に乗って微生物は世界中をくまなく覆い、自分の好ましい環境でわしわしと繁殖しているのだ、見えないだけで。2019/02/04

月をみるもの

9
最近超巨大ウィルス( https://bookmeter.com/books/9300870 )が発見されて話題になっているが、それと対になる(フィルターで濾過されてしまうくらいの)超微少バクテリアというのもいるらしい。著者は砂漠・温泉・北極・南極といった(人間視点の)「極限」環境で未知の微生物を探していたわけだが、実はそのへんの海にいくらでもいる超微少バクテリアその名もペラギバクター・ユビークは、海の表層にいる生物の20〜40%を占めていた、、というチルチルミチルのようなオチ。2018/12/23

ふたば@気合いは、心を込めて準備中

6
小学生の時に、買ってもらった顕微鏡を使いたくて、自転車で田んぼや、用水路、水たまり、側溝などから水を採取したことを思い出した。あんなにワクワクした時間はそうはない。もちろん、研究者である著者の活動はそんなちゃちなモノじゃない。高圧や高温の場所、乾燥した場所など、こんなところにも微生物はいるんだ!!と驚きながら読んだ。超微小生物も、まだまだこれからたくさんの発見があるだろう。地球上から多くの生物が消えていく中、新たな発見があることは本当に価値のあることだと思う。面白かった!2018/12/08

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