内容説明
コウモリはフクロウの声を聞いて石の下に隠れ、
ばかデカイ心臓をもつ“モモンガノミ”はアカネズミを嫌い、
芦津のモモンガはついにテレビデビュー!
そして、コバヤシ教授は今日も全力疾走中!
自然豊かな大学を舞台に起こる
動物と人間をめぐる事件の数々を
人間動物行動学の視点で描く。
目次
はじめに
ヤギは仲間といることを強く望む動物だ
そんなヤギの心を痛いほど感じさせられた10日間
モモジロコウモリがフクロウに対して示す2つの反応! 世界初だと思う
そして洞窟内での彼らとの出合いは心折れそうな私を励ましてくれたのだ
「ダーウィンが来た!」が来た
芦津のモモンガ、テレビデビュー
暑さにふらつく鳥、寒さによろめく鳥
私の研究室でしばし体を休め、自然界に旅立っていった小鳥たち
ヤギは糞や唾液のニオイがついたは食べない!
いや、じつに動物行動学的な現象だ
ニホンモモンガの体毛に生息するノミに魅せられて
「蚤の心臓」という言葉があるが、モモンガノミの心臓はたいそう立派なのだ
サッカー場の10分の1ほどの調査地に取りつけた、10個の巣箱から6種類の動物が見つかった話
哺乳類3種、鳥類1種、昆虫2種、いや驚いた!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
honyomuhito
65
鳥取環境大学の名物研究者が「自然豊かな大学を舞台に起こる動物と人間をめぐる事件の数々を、人間動物行動学の視点から描く」人気の「先生!」シリーズ。オヤジギャグ好きの著者が、ブログやホームページか何かに書くような口調で、ヤギは糞や唾液のついた餌を食べないことや、モモンガのダニのことや、モモジロコウモリの天敵のフクロウにたいする反応などを、野鳥を保護したりヤギを育てたりしながら素人にもわかりやすく語る。https://chirakattahondana.com/先生、オサムシが研究室を掃除しています/2018/10/26
鱒子
59
図書館本。相変わらず面白い、小林先生のシリーズ第12弾。p8ですでにタイトル回収、仕事が早い。一人が寂しいヤギのクルミ、熱中症のメジロ、脳震盪の鳥オシメ、モモンガノミと猪鹿ダニ。今回も具沢山な内容です。「ダーウィンが来た!」はTVで観ました。あのモモンガの名前は サラリーマンだったのか!2018/07/19
Rin
56
【図書館】小林先生が出演されていた「ダーウィンが来た!」観た‼と思わず嬉しくなった一冊。そして編集者さんの言うように、確かにしんみりすることも多かった。でもそのしんみりも少しすると笑いがかき消してくれる。クルミをはじめとするヤギたちも、モモンガもコウモリも鳥たちやネズミたちも必死に生きている。そんな彼らを面白く教えてくれるシリーズ。そして、このシリーズは動物たちだけでなく、随所で登場する学生さんたちも個性豊かで少しの登場でかなりのインパクトを残してくれることが多い。でも読了後に残ったのはオシメ物語でした。2019/12/25
アーちゃん
28
図書館本。年に1冊の先生シリーズも既に12冊目です。ラスト近くに今までの表紙が並んでいるカラーページがあり、写真(初めの頃は帯のみ)が可愛かったりある意味壮観だったり。今回は「しんみり」から始まっておりますが、それは先生の年齢がからんでいるためなのでしょうか。いつものヤギ部にモモジロコウモリの実験、メジロにシメと変わらず楽しいこのシリーズ。これからも続けてほしいと心から思います。2018/07/10
わんこのしっぽ
23
シリーズもすでに12作目。小林先生の研究室に遊びに行くような感覚でサクサク読める。ヤギのくるみの寂しそうな姿が頭に浮かんだり、鳥も熱中症になるのかと驚いたり今回も楽しく読めた。「ダーウィンが来た!」のその回は見ていなかったのが残念!2018/07/22