内容説明
今こそカラヤンとは何だったか、冷静に語る時。適任はこの人をおいていない。カラヤンの、ベートーヴェン、モーツァルト、ワーグナー、オペラ、ブルックナー、ドビュッシー、新ウィーン学派……。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
コチ吉
6
長く脱線の多い文章は、日記を読まされている気分になるが、嵌まるとなかなか抜けられないのである。音を和牛のビフテキや羊羮に喩えた音楽評論家は他にいないだろう。カラヤンの凄さを認めながら、その特質を最も生かせる音楽が吉田の好みと微妙にずれていたのではないか。 2019/11/17
8810mcd
2
吉田秀和さんの教養溢れる文章を時々ふと読みたくなるときがある。本書は吉田秀和さんがカラヤンについて書いた文章が寄せ集められている。中には読んだことのある文章も沢山あったけれど、一つのテーマ(ここではカラヤン)についての感想の変遷が追えるというのは、とても面白い。(もちろん、音楽展望を時系列で追って味わうのもまた楽しみなのですが)。2019/09/14
迦陵頻之急
1
巷間に溢れる(溢れていた?)この指揮者への毀誉褒貶を聞くと、時に「自分は音楽の本質が解っている」アピールを感じてしまうのである。一方、吉田氏の場合は「音楽の本質」そのものから考察する。音楽再現には、まず物理的な響きを操作する次元がある。次に、表面的な情緒に訴える次元があり、さらに、思索的、形而上学的、精神的な次元がある。カラヤンの特質は不明瞭な観念や理念への耽溺を回避し、その結果、音響の洗練に向かう事にあるという。音楽再現という課題の成否につき、カラヤンに対しては吉田氏はおおむね肯定的である。2024/01/23
鴨の入れ首
0
2019年刊。カラヤン没後30年を経て、大指揮者カラヤンの芸術を多方面から語っていた本です。著者の吉田さんのクラシック音楽への造詣の深さが伺え、更にカラヤンへの敬愛が読み取れました。大変興味深い本です。2024/07/17
hal
0
評論って難しい。音楽とか芸術ものといってもとかく好みの問題だから。このカラヤン評論は特に何を言いたいのかわからない。この本を読んでカラヤンのあの演奏が聴きたくなることもない。2023/07/25
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