内容説明
人見知りの性格が災いしてか、就活をことごとく失敗していた「ひぐま」こと樋口まりあが、米、粉、砂糖などを扱う小さな食品商社「コメヘン」に入社して9か月――。
大学で学んだ応用化学とはまったく結びつかない社長秘書の仕事に四苦八苦。加えて、ろくにキッチンに立ったことなどなかったのに、社長を訪ねてくる友人や取引先を相手に、料理をふるまわなければならないこともあり……。
「はいよ」が口癖の社長・米田をはじめ、自称「倉庫番」の管理部長・安藤、嫁ぎ先からときどき電話をかけてくる元先輩秘書の吉沢など、心温かな人々に囲まれ順調な日々を送りつつ、「自分にはなにか足りない」とも感じていたまりあの頭のなかで、あるアイデアがふくらんでいく。
新人キマジメ秘書が奮戦する、ほっこり美味しいお仕事小説。
【目次】
筍はいちはやく
一一一個のフォーチュンクッキー
恋と野心とギムレット
冷やし葛うどんにあったか赤飯
そばのおいしい時期
から揚げの秘密
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
machi☺︎︎゛
111
1作目を知らなくて2作目から読んだけど、1話1話でわかる話なので問題なかった。樋口まりあことひぐまは前任者が辞めた後、社長秘書になったのかな。世間のイメージする秘書とはかけ離れていて、どこかほわわーんとして抜けてるけど、仕事はちゃんとできる。誰からも可愛がられるような愛くるしいキャラ。こんな会社羨ましいな(♡∀♡)美味しいものたくさん食べられるし!2019/10/21
佐島楓
69
シリーズ物だったのを知らずに購入、読了。職場環境に恵まれまくる「ひぐま」こと樋口まりあちゃんに癒されるひとときでした。こんなまじめでいい子ばかりだったら、世の中は平和ですな。2019/06/24
野のこ
68
ひぐまちゃん、みんなに助けられながらも料理が上達していって頼もしい。美味しい食材で料理してみんなに食べてもらいたいって気持ちも素敵やった。うんうん。食べものが人の縁と縁を繋げるきっかけになる。ゆかりさんの悩みに心がぎゅっと苦しくなったけど、すごく読みやすくてにっこりになれる、大好きなシリーズになりそう。まだまだ続く予感♪蕎麦の花は車内から見たことはあるけど臭いのは知らなかった。表紙が可愛い♪2019/09/26
優希
52
あっという間に読んでしまいました。あたたかくてほっこりする日々に安心感を覚えます。粉を扱う商社に入社して9ヶ月のまりあ。接客関係は苦手でも、優しい人たちに囲まれているので、頑張れているのだと思いました。2020/09/15
ジュール リブレ
39
不思議な一冊でした。穀物商社の社長秘書の ひぐまちやんの活躍のお話。秘書は、社長の接待のお昼ご飯まで作るんだって。11時に来たお客さま持ち込みの素材を使った料理を1時間で、とは、入社までキャベツも切れなかったひぐまちやんの活躍は素晴らしいなぁ。難はあれども、新人の活躍ものがたりとして楽しませていただきました。一点だけ、捨て猫を倉庫で飼うシーンがあったけど、あれだけはあり得ないような。シリーズなんですね。前作も読んでみます。2019/08/08