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内容説明
「明智の者は、どのような場に立とうとも、決して己の信念を曲げぬものでござる。そのために、身が滅びようとも、家が滅びようとも、それが生きるということでござる」――叔父・光安の言葉を胸に、陥落する明智城を後にした光秀。その二十数年後、光秀は信長のもとで異例の出世を果たし、一介の牢人から三十四万石の城主にまで上り詰めていた。激動の時代の中、天下万民の幸福を心から願い続けた光秀。天才であるがゆえに、徐々に独善に陥りはじめる信長との関係に、迷い苦しみながらも、ついにある一つの決意に辿り着く。そして、その決意は時代を大きく動かした――。2020年NHK大河ドラマ「麒麟がくる」の主人公となる明智光秀。混迷する時代の中でどう生きるべきなのか? 本当の「信念の在り方」とは何なのか? 一人の人間として、武将として、組織人として、己の信念を貫き通した男の人生を爽やかに描ききった、現代人にも読んでもらいたい著者渾身の一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
48
光秀の半生がわかりやすく語られています。信長の元で働き、異例の出世をし、34万石の城主へと上り詰めた光秀。孤高の智将ともいうべき光秀のあり方に引き込まれました。2023/03/07
ましゃ
35
織田信長と明智光秀の関係は現代社会の構図と似ている。恐怖による支配により天下を治めようとした織田信長(パワハラ上司)。信長に扱き使われる光秀と秀吉(部下)。パワハラに耐え続けた二人。結果、片や天下太平を願い信長に謀反を起こし、片や信長の意思を継いで天下を統一する。昔だったら部下が上司に歯向かう事はあり得ないため、秀吉に共感する人が多かっただろう。しかし、信長のパワハラは苛烈すぎる!人を殺す事に容赦がない。謀反を起こす光秀は我々にとって理想の上司である。明智光秀の決意と犠牲、今年の大河ドラマ楽しみですなぁ。2020/01/26
金吾
27
オーソドックスな明智光秀というように感じました。そのため光秀の本をあまり読んだことがなくても大変読みやすいのではないかと思いました。2022/12/23
フミ
14
幾つもの作品で読んだ「明智光秀」の話、嶋津先生の作品は3作目です。大河の前年に表紙を変え再販された、初心者向けの分かり易い本でした。信長、光秀をあまり毒気なく書く一方で、足利義昭、朝倉義景、本願寺顕如などは憎々しげに描かれていたり。個人的には、光秀が比叡山方面の守備に回されてから、丹波攻略・統治の話が、オリジナルの人物(?)で鉄砲の名人「可児弥兵」との絡みなどもあって、なかなか面白かったです。ただ信長の癇癪、光秀の血統崇拝や教養誇りなど、他作品で濃ゆい人物像を見てきた人には、少し物足りないかもしれません。2022/08/04
黒頭巾ちゃん
13
▼面白かった▼信長の残虐さに恐怖政治をみての本能寺の変▼光秀が実直で能力あるように描かれていて好感を持てた。石田三成も似ているかな▼主君討ちがイメージ悪かった▼誠実、実直、有能な者は大成しないのか▼信長を天才と認める▼信長の個性や秀吉のしたたかさ、家康の腹黒さがないと名を残せないのかと考えさせられた2020/03/07
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