内容説明
「大新聞の正義面」「作られた世論に乗せられる人」「陸軍式の独善的思考」「国の権威をドブに捨てる政治家」そして「卑下と自虐の果ての反動」――。左がかりも、右寄りも、それが極端に走れば、きっと大きな揺り返しが来る。透徹した「自由主義者」の視点から、日本の「未来」を見通した、いまこそ新しい名著、復刊! 日本人よ、「見識」を持て!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
双海(ふたみ)
38
私は「愛国」という言葉が嫌いでして。国は折に触れて「思う」くらいが丁度よいのだと思っています。海軍と陸軍の違いが当事者目線で語られている点が面白いです。阿川さんのご友人の話で、軍事教練を担当した陸軍中佐が、「畏れ多くも軍人勅諭は万葉仮名で書かれておる」と言ったのを聞いて、「阿呆、万葉仮名じゃない。ありゃ、変体仮名だ。あいつら全く教養がないからいやなんだ」と、かげでうんと罵ったそうで・・・笑っちゃう。2015/07/01
カブトムシ
27
阿川弘之は、志賀直哉の晩年の門下生でした。彼のエッセーには、志賀直哉のことを語ることが多いです。私は、志賀直哉が三島由紀夫の死に関して「やっぱり嫌な死に方をした。弟子にしなくて良かった」と言ったという記憶があります。それは阿川の本から得た記憶かな?ともう30年以上も昔のこの本を書棚から引っ張り出して、調べた次第です。この本には、志賀についてもやはり言及しています。しかし、三島の死についての志賀のコメントは、見つかりませんでした。「陸軍の三島、海軍の阿川」ということで、三島由紀夫のことには、言及があります。
けやき
25
何事もバランスだなと思いました。生きている最中ではそのバランスをとるのが難しいんだけどね。2016/06/19
じゅん兄
17
25年前に買った旧版の再読です。日本人は、戦争のトラウマとちょっと偏った戦後教育によって、愛国=右翼であるかのような考えがあり、素直に国を愛することに抵抗がある人が多いのではないでしょうか。国旗や国歌もそう、一部の人からは「日の丸」「君が代」が悪者扱いされているけど、悪用した連中が悪いのであって「日の丸」「君が代」を正しく敬うことを教育するほうが良いんじゃないかな。この本を読んでいると「君が代」は実は恋歌だったらしい、恋歌が国歌だなんて素敵じゃないか。2012/09/10
金吾
16
言っていることは至極まともなことだと思いました。しかし海軍に対する身贔屓はいつもすごいと感じます。2020/11/13
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