内容説明
「“正義”っていったいなんだろう?」「“自由”ってどういうこと?」「友達と恋人の“好き”は同じ?」「本当の“幸せ”とは?」――日常生活で、誰もがこうした素朴な疑問にぶつかります。そんなとき、一人で黙々と考え込むよりも、みんなで集まって考えてみると、意外な“答え”が見えてくることがあります。対戦プレイでなく、協力プレイで、哲学的なテーマについて考えを深めていく。そんな「対話型の哲学」が世界で注目され、日本でもこの約10年ほどの間に、急速に広まっています。じつはフランスやアメリカでは、幼稚園に通う3歳児でも、この対話型の哲学を実践しているのです!本書では、世界各国でおこなわれている対話型の哲学(「子どもの哲学」や「哲学対話」と呼ばれる)の授業を導入にして、いろんな「哲学対話」の手法や場を紹介します。AI時代に求められる、まっとうな思考力・対話力が身につく!「哲学対話」入門。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
38
先日、フランスの幼稚園で哲学の教科書として使われているという本をシリーズで借りた。ジャンルによるけれども何冊かは娘も思考の揺らぎを楽しみながらアイデアをシェアしてくれて、楽しい時間を過ごした。中高教職の資格を持っている夫(哲学科出身)はだまって聞いていたのだが、おや、こんな本を借りている?読んでみたらこちらでは世界各国の「哲学」アプローチが紹介されており、啓蒙的な内容で面白かった。夫婦で興味の持ちようは一緒でも、見る角度やアウトプットが違うのがおもしろいなあ!道徳授業って、こういうことなのかもなあ。2019/10/16
ふじあつ
7
★★★★☆ またも本が付箋だらけになってしまった。哲学とは難しく考えるのではなく,「私たちの日々の生活に潜んでいる,身近で素朴な「問い」について,真剣かつ丁寧に考え抜く」ということ。それなら誰にでもできますね。2021/10/04
の
5
これを日本の高校でやるとしたら探究の授業なのかしら。国語で一部を担えないのかな?2019/07/18
フィリッポ・インザーギ
3
めちゃくちゃおもしろい。自分の道徳授業とかさなる部分がある。勉強になるところがたくさん。2021/07/31
ta_chanko
3
フランスでは、普通の幼稚園で哲学対話を実践している。そして近年、日本でも哲学対話の授業や大人が参加する哲学カフェが広まってきている。背景にはAIの発達による将来への不安。人間にしかできないことは?人間の存在意義は?ゆっくりじっくり考え抜くことで、探求力が深まる。日常から離れたアジールにもなる。これからの時代を生きていくためには、哲学的思考は必須。2019/08/13