内容説明
江戸時代、内藤新宿で一晩中営業する居酒屋〈夜中屋〉には、さまざまな人々が集う。ヤクザ者、同心、罪人……それを取り巻く女たち。そして店主にも暗い過去があった。実力派が描く、人情時代小説!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
サケ太
21
じーんとくる。流れ者たちが集う宿場町、内藤新宿に店を構える〈夜中屋〉を軸に繰り広げられる悲喜交々。ハードボイルドな丹吉や個性豊かな常連客、不思議な童女比奈。様々な人間がいる。様々な人生がある。様々な想いがある。それの少しの後押しをする。それは丹吉であったり、比奈であったり、松竹梅の三人であったりする。かつての過去と向き合って消えた丹吉。しかし、中心は内藤新宿にある。彼のいなくなっても内藤新宿は動き続ける。だが、帰ってきた彼にとっては正しく第二の故郷となっている。なんだか、それが嬉しくなった。2019/07/26
陽ちゃん
4
題名からは、シリーズ物になるのだろうと思ったのですが、〈夜中屋〉に持ち込まれた事件が解決し、時間をかけて明かされていくだろうと予想していた主人公丹吉の過去も語られてしまったので、あれっ!?って感じでした。もっと比奈ちゃんの活躍や松竹梅三人組、猪鹿蝶三女傑たちの活躍を読んでみたい気もするのですが。2019/12/18
あき
3
松竹梅の男3人や猪鹿蝶の女3人等の脇役の存在感が良い。2話目の2人のオチも好き。これ1作だけじゃもったいないからシリーズにして欲しいなあ。2022/10/09
藤よい
3
初読みの作家さん。隠密同心と女盗賊のシリーズが読みたかったのですが、図書館に無くて、この作品を手に取りました。4話それぞれ味わいが違い、文章もすっきりとしていて読みやすかったです。店の常連、松竹梅の男三人や女傑三人の話ももっと色々読んでみたいので続編希望です。2021/02/15
yukayuka
3
比奈は、丹吉が好きみたいだけど、比奈は12〜13歳、丹吉は40歳位!!かなりの年の差。でも、比奈にとっては、そんな事関係なさそう。同じ「見鬼」だから惹かれるのだろう2021/01/02