内容説明
「愛される」ことではなく「愛する」ことが重要と説くヘッセの恋愛論ともいうべき詩文集。
少年期からの恋愛遍歴を綴りながら、晩年の万人への愛の境地にいたる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
テツ
25
ヘッセが綴る恋愛論。人はみなそれぞれ異なる人生を歩み誰一人として同じ形を描きはしない。同じように愛することも愛されることも、恋愛もきっとそれぞれの人間がそれぞれの形でオリジナルな快楽や喜びを、辛さや苦しみを生み出している。甘さも苦さも逃げることなく受け止めてそのままに味わい尽くしてこそ恋愛は人生の彩りとなる。愛されることを望むな。ただただ愛する相手への愛を絶やすことなく約束を違えることなく胸に抱き続けなさい。そう。愛することは幸福だ。無色透明で無味乾燥な人生に色と味をこれでもかと塗りたくってくれる。2020/03/10
ハイちん
18
なんとも感想が書きにくい散文集。自然の風景を鮮やかに描き出す描写力はさすがと思う。著者の恋愛観が伺える、掌編、散文、詩の詰め合わせという感じ。女の人に対する恋愛感情を情熱的に謳っているが、そういえば僕は女の人に対して著者のように情熱的な感情を抱いた覚えがない。周りの女の人を恋愛対象として見れない。恋愛対象として見ないようにする努力が習慣化しているようにも思う。タイトルの通り、愛することができる人はきっと幸せなのだろう。ただ僕にとって人を愛することは少し難易度が高いかもしれない。2019/07/12
加納恭史
15
凪良ゆうさん著「星を編む」や桜井識子さんの神仏の話しに、やや消化不足気味で、ホットする馴染みのヘッセさんの愛について和みたいと思った。フォルカー・ミヒェルスが編集した愛についての詩文集「愛することができる人は幸せだ」。内容は、女性への恋と愛、人間愛をテーマとした詩作、短編小説、童話、エッセイなどからの抜粋。短編小説「ハンス・ディーアラムの見習い期間」で、職人気質に賛同するヘッセの仲間意識にまずホットする。ハンスは機械職人の見習いとなる。彼は親方ニクラウスを尊敬する。しかし恋多いマリアに二人は翻弄される。2024/05/11
Salsaru
5
当時の通信手段やコミュニケーションを考えるとこんなものかと。気恥ずかしくなる若気の話から博愛的なものまで。2023/04/02
大楠公
3
様々な愛が散りばめられているが、恋愛論の愛に留まらず、後段では、この世を愛するというもっと広い意味での愛も語られている箇所は宗教的、哲学的に昇華されている。「汝自身を愛する如く、隣人を愛せよ」の解釈は、非常に感銘を受けた。この本のタイトルの様に是非なりたいですね。2023/05/19
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