内容説明
「同窓会に出席する」と言い残し家を出て名古屋から上京し、行方を断っていた元教師・野坂は、遺体となって埼玉県吉見百穴で発見される。遺体は新宿の連続放火を報じる新聞を握りしめ、傍らには、野坂の教え子で人気放送作家・泉慎也の黒焦げの名刺が落ちていた。野坂と放火犯をつなぐ鍵は何なのか? また泉の役割は? 謎を孕む本格推理の傑作。アリバイ崩しが冴え渡る!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
43
吉見百穴で発見された教師の死体。現場に残されていたのは一枚の名刺。ただその人物には確固たるアリバイがあり…。著者にしては割と地味な一冊。アリバイ崩しがトリックの主眼ではあるのだが、その方法もミステリを読みなれているとある一文から簡単に割れてしまう。被害者の関係者と刑事の二つの視点から描き、事件に男女の愛憎を加えているのだがその箇所が昭和という時代性を感じさせて古びた印象を与えることになってるなあ。個人的に「滝廉太郎」シリーズのように鬼面人を驚かせるトリックや習俗を読みたかったのでちょっと残念ではあった。2025/12/14
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