内容説明
『薔薇の名前』の著者が、古今東西の小説・評論、映画、歴史的発見、百科全書などを変幻自在に書き換えたパロディ集。<知の巨人>の最も遊戯的エッセイ。旧版を大幅増補の完全版。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
塩崎ツトム
3
エーコ先生の世界文学パロディ集。すべての高級ホテルは、ちゃんとスモークサーモンや新巻鮭をしまえる冷蔵庫を用意しよう。2020/08/31
ロバーツ
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エーコの文体練習。残念ながら「ささやかな日誌」の完全版ではない。2021/12/28
兵頭 浩佑
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練習とは、常に本番以上の強度と本番"らしさ"を必要とする。 練習で一度も満足に跳ねなかったスピンサーブが本番で打てるわけもなく、また、本番での動作を想定していないコードをいくら練習といって写経しても、それはやはり本番で動く機会はない。 ではこの本はどうか。それ以上なのである。本番が練習なのだ。虚構なのだから、"真面目"に練習されねばならない。エーコにとって、それがこの本で貫かれるべき唯一の意図である。 では、そんな本域の厄介な代物を僕達はいつ、どうやって読むべきなのか。 僕の場合は、旅行でした。2019/08/14
綾瀬恵理@稚読者
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知の巨人のパロディだけあって、自らのあまりの無知ぶりに大概の人は何に対するパロディかすら分からないかと思われる。いやそんな奴は私だけか。ともあれボルヘスの影響が大きいというのは窺える。だからといって、エーコの何が…わかるというのだろうか。2019/07/18