ちくまプリマー新書<br> 動物園は進化する ──ゾウの飼育係が考えたこと

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ちくまプリマー新書
動物園は進化する ──ゾウの飼育係が考えたこと

  • ISBN:9784480683526

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内容説明

永年動物園でゾウの飼育係を務めた著者二人が人にもゾウにも優しい飼育方法を考えた。そこから見えてくる、未来の動物園の姿、ひいては野生動物との共生とは?

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Sakie

11
動物園でゾウを飼育展示するようになった当初は見世物だったのが、時代と共に動物を通じて自然のしくみを教える、種を保存するなど機能を変えてきた。体が大きいゆえに飼育係の安全問題は喫緊であり、動物福祉も言われる今、変わりつつあるという。しかし繁殖は上手くいっていない。繁殖するためにはゾウが自然体で生きられる環境が必要だ。なのに群れの構造が複雑なゾウの少数飼育やコンクリートと鉄の檻、夜に自由に歩いたり食べたりできないスケジュール、なにより他者の視線など、人間に置き換えれば当たり前のことが動物のことになると難しい。2021/10/25

kenitirokikuti

8
図書館にて。明治から昭和20年まで来日したゾウは20頭。戦後からワシントン条約までに80頭。野生動物の輸入が制限されるので、ばんばん持ち込めなくなる。なお、当時オスのゾウは三頭。そもそもゾウの飼育繁殖はむずかしく、2000年にやっと成功したくらい▲ゾウはアジアで家畜化されたものの、捕獲して飼い慣らす形。寿命が長いので、牛馬羊山羊犬猫みたく品種改良されていないのである。つい最近までサーカスの猛獣使いと似たものであった▲あけすけに言うと、ゾウの飼育員がよくゾウに殺されるので飼育法が転換してるのだ2022/08/30

mick

2
直前に読んでいた「動物園から未来を変える」で知った動物園の存在意義、それがゾウにおいてどうなのかがよくわかった。これから動物園は変わり、変わらなければならないのか。「私のことならほっといて」の小説の中に宇宙人に捉われた最後の地球人の話しがあったのがゾウとかぶる。2019/08/15

たけのこ

1
学生のころ、動物園実習でアジアゾウ班になり、直接飼育でゾウと長年接してきた飼育員さんを間近で見て以来、飼育員さんへの憧れがあった。しかし、特殊な経験が必要で、かつ危険と隣り合わせな直接飼育が必ずしも望ましいものではないというのを読み、確かにその通りだなと少し考えを改めた。色々な知見を取り入れてさらに変わっていく動物園が楽しみ。2020/09/28

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