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内容説明
本書には、それぞれ人には言えない悩みを持つ5年生4人のクラスメイトが登場する。認知症の祖母に戸惑う大森二葉、義母に「いい子」と言われたい高橋真央、グチばかりの母親にうんざりする佐々木達也、目標もなく勉強漬けの林田勝。それぞれが悩みを抱えながら迎える家庭科室での授業参観は、学年行事の「もみじ給食の日」。一人暮らしのお年寄りを学校に招き、児童と一緒に給食を食べてもらうという、年に一度の行事だ。その日、二葉の祖母が現れて、財布を盗まれたと騒ぎ出し、教室は大混乱に陥るが、達也が機転をきかせて対応したため、事態は変わりはじめる。4人にとって、今日は新しい自分に出合う「トクベツな日」に……。全体は次の8章から成り、毎回、主役が変わる構成になっている。「だれにも言わない」「いい子になりたい」「約束」「将来の夢」「告白」「決めた」「大好き」「トクベツな日」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chiaki
36
悩んでいるのは自分だけ。悩み事なんか全くなさそうなくらい他人はみんな幸せそうに映る。大人になるにつれて、悩み事は複雑になるし、他人に打ち明けるのはカッコ悪い…ハッピーなふりをする方が楽だなんて、そんな風に自分を騙し騙して生きる知恵、悲しすぎるやん。4人の主人公それぞれのストーリーから、小学校高学年の子たちが抱える心のモヤモヤした部分が洗い出される。この状況に当てはまる子は、きっと言えない気持ち、代弁してくれてるんじゃないかな。高学年は是非読んで欲しい。自分にとっての『トクベツな日』が訪れますように…。2020/06/28
tan
27
スカイエマさんの絵が大好きですぐに手に取りました。この方の挿絵の本はハズレがなく、過去に読んだ同じくエマさん挿絵の「教室」という児童書と形式が重なる部分もありますが今回も良かったです。人は誰しも悩みを抱えているもの。話せば楽になって解決する。わけではありませんが一人ではないんだよ。と教えてくれる作品でした。「いい子、いい子」と頭を撫でられるシーンは胸がいっぱいになって涙があふれました。2019/08/31
マツユキ
19
半年前に転校してきた二葉には、誰にも言えない悩みがあり、心を閉ざしていた。学級委員の二人、クラスのお調子者にも悩みがあって…。佐々木くんがまず成長して、皆を引っ張っていくのが、頼もしいです。頑張っているんだから、弱音ぐらい吐いていいんだよ。四人の悩みが重なり合い、周りも大人も一緒になって進んでいくことに感動しました。2024/02/08
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
16
6年生ブックトーク授業 芽ぶっくおすすめ本 5年生4人のプライベート事情 認知症の祖母で悩む大森双葉、義母に良い子と言われたい高橋真央、母の愚痴にうんざりしている佐々木達也、勉強づけの林田勝。学年行事(独居老人を学校に招き、デザートを作る)で変化が…。2019/12/14
頼ちゃん
14
よかった。みんないろんな悩みを抱えている。泣くのを我慢している。でもみんないい子。小学生にぜひ読んでほしい。2019/10/20