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内容説明
「本文では明治三〇年代、あるいは世紀末の日本におけるミュシャ受容の細部を追うことを中心とする。そして一九七〇年前後のミュシャの再発見の過程を終章で描く。それ以降のことは少女まんがの読者にとって自明であり、まんが史の歴史的系譜としてそれぞれが自分の敬愛する創り手の中に(時に作者は意識していないかもしれないが)見出すことが可能だからである。」(本書より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
65
この論だけではモヤモヤするなぁと思いながらミュシャ展に行ったら、すごく腑に落ちたので、展覧会に足を運べるかたは是非セットでご覧になることをおすすめします。2019/08/26
Nobuko Hashimoto
27
京都文化博物館で開催中の展覧会「みんなのミュシャ」のアドバイザーも務められた大塚氏は、鳥獣戯画や浮世絵から一直線に現在のまんがが生まれたというような単純な見方を否定し、文化芸術は国を超えて、相互に吸収、融合しながら、ローカライズされて新しい表現を生んで発展していく(きた)ものであると説く。図版もたっぷりで読み応えのある一冊。今月の書評@関西ウーマンで取り上げました。https://www.kansai-woman.net/Review.php?id=2016532019/12/07
ともも
6
大好きだった漫画MADARAの原作者、大塚英志の本。思っていたより難解で全部は理解できなかったけど、明治時代のこの文学の世界観って確かに少女漫画っぽい、と興奮した。一条成美は「なるみ」という女性ではなく、「せいび」という男性だった(゚ロ゚)2020/04/04
長老みさわ/dutch
3
日本の文学をモダニズムの視点から見たことはなかったが、活版印刷という新技術の元「投稿雑誌」という新たな表現の舞台を持ち、言文一致体によって旧様式を越えたものを創ろうとしたところは正にモダニズム。機を一にしてフランスからほぼリアルタイムで持ち込まれたミュシャらのアールヌーボースタイルのローカリズム化によって新たにキャラクターの内面を描くことの始まりとなったのが一条成美という画家であった。それが今日の少女まんがの表現まで繋がるという論考。2019/07/25
あんすこむたん
2
ミュシャ展に行った後だとこの考えが、おおよそただしいだろうと確信できるものがある。ミュシャがどのように日本でローカライズされたか、何故、少女まんがへ大きな影響を与えたかという流れがよく分かる。一條 成美についても詳しく書かれているのでその意味でも貴重。2020/02/08
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