日本経済新聞出版<br> 創発型責任経営 新しいつながりの経営モデル

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日本経済新聞出版
創発型責任経営 新しいつながりの経営モデル

  • ISBN:9784532322861

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内容説明

オムロン、ブリヂストン、丸井、ヤフー、三菱重工
SDGsを効果的に推進する新しいマネジメントの理念と実践を先進事例に則して提案する!

企業が対処すべき社会的課題は、SDGsに示されている分野を見るだけでも非常に多く、既存のCSR手法では対応できない。また、少子高齢化、地域創生、働き方改革など、日本固有の社会課題への対応も急務である。このような問題に対応するためには、従来のコンプライアンス型のCSRや、KPIを設定してPDCAを回すCSR経営では対応できないのだ。
また、現在の日本ではSDGsに大きな注目が集まりブームの様相を呈しているが、日本企業の多くの取り組みは、これまでの自社の活動をSDGsの枠組みに照らして分類しているだけであるため、早晩、大きな壁にぶつかることは避けられないであろう。SDGsを効果的に推進するためにも、新しいマネジメントの理念と実践が必要とされている。
そのためには新しい革新的なCSR経営のモデルが求められている。それは、従来のCSRの範囲を超えて、企業経営全体を対象とし、企業を社会問題の解決に向かわせるような仕組みを持つCSR経営である。そのためには、社員の創発性を軸とする制度設計が求められる。つまり、CSRの対象である社会課題は、与えられるものではなく、自ら探求しなければならない対象ということである。そのためには、受け身的なCSRから、社員1人ひとりが主体的かつ能動的に考えて行動するCSRへ転換することが求められるのだ。

本書は、このような活動を促進する仕組みを持つ経営を「創発型責任経営」と名付け、その理論を事例を分析して、実践に組み入れるプロセスまでを議論し提示するもの。「創発型責任経営」は、従来のCSRの範囲を超えた、全社レベルの経営手法であり、それを「理論」「事例」「実践」の3つの側面に分け、先進企業の具体的な事例を紹介しながら解説する。

著者は、企業との実際のワークにも取り組む経営学者。CSRに関する講演や企業へのCSR指導実績も豊富。また実務サイドの視点を補うため、共著者として、CSRコンサルタントの安藤光展氏が加わる。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Great Eagle

8
コンプライアンス経営からCSRが注目された時代があった。そして今度は、ESGやSDGsが注目されている中で、創発型責任経営と言う内容の社員の自主性を重視した責任により社会的課題の探求に取組むことが重要だと説く内容の本書を読みました。今の世界や日本の若者達は、社会・経済・環境に対して高い意識を持ち、これらを実践していない企業には働きたくないとか考えているのか。2019/12/22

The pen is mightier than the sword

2
著者は経営学の教授で企業においてCSR活動を推進する経営の仕組みを模索しているようで、創発的責任経営はその結果である。著者は人は自発的に社会的課題の解決に取り組む存在ととらえている。もともと2000年代初めにEUが提唱したCSRだが、日本ではaccountabilityとしての意味が強くなっており、CSRの本来の責任としてのresponcibilityが軽視されているとの想いがこの考えに至るようになった。この考えを実践している会社もあるが、企業としては更に踏み込んだ理論と追随者がないと推進は難しい。3102019/11/01

0010

1
無限責任の概念が理解できる本です。アカウンタビリティからレスポンシビリティへの移行がいかに重要かが理解できる2023/01/16

SHOSHO

0
企業は、経済的価値を優先しがちだが社会的的価値との融合を組織原理から探るのが本書。その鍵は「レスポンシビリティ」。CSRが社会的価値を追求の依り所だが、責任には「アカウンタビリティ」と「レスポンシビリティ」がある。自分ができること・すべきことが前者、役割や責任範囲を決め業務を遂行するのが後者。現在のCSRは後者が主流で事業リスクから企業を守りがち。社会的課題はこの職務の外に沢山あるので、ここで対応するため、考え方をアカウンタタビリティ―の発想に変えて組織を動かすことが重要と本書は主張する。2019/10/04

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