内容説明
下町・八丁堀で働く内田偲は、単調だが平穏な日々を愛し楽しんでいた。だが街に少しずつ不穏な空気が流れ始め、犯罪が不自然なほど急増する。原因を探る偲が辿り着いたのは、人を思い通りに操ろうとする企みだった。金も力も組織もない若者は街を救えるのか?心理操作の恐怖と人間の“愚かしさと愛しさ”を精緻に描く鮮烈エンターテインメント。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Rin
15
とても面白く、興味深い話!鉱物シリーズの番外編ですが、単品でも十分に楽しめる内容。大衆心理、それも無意識化の心理を操作する話。エスカレーターの速度や商品ディスプレイひとつで購買意欲を刺激する事ができる。同様に広告やディスプレイの位置で人の視点を操作し、死角を作り眠っている犯罪意識を刺激出来る。大衆の暴走は数字を集め操作ができ、大衆は自分達が操られている事にすら気付かない。怖い発想だけどあり得ないとは言えないと思いました。それでも主人公と魅力的な登場人物に、一気に読めます。赤い羊は生まれて欲しくありません。2014/08/08
Gonzou82
13
長かった。うーん、前振りの長さであの結末。面白くなくはなかったけど、何が主題なのかわからずじまい。誰も浮かばれないし、この続きはあるのだろうか?ちょっと疲れました。2020/01/22
あんな
10
普段から何気ないところで操られているけれど、大きな問題にならないし、操られていることにさえ気がつかない。そう考えると人を操るのに催眠術なんて、いらないのかなあ。データというのは人を納得させる手段としてよく使いますが、実際は結果です。ただ、どう使うか。意図的に人を動かすこともできるし、良い方にも使うことができる。データを持つって怖いんだなあ。2015/09/08
ゆずこまめ
6
チャラいけど大切なものはちゃんとわかっている主人公、偲を初め、登場人物が魅力的。知的好奇心が引き起こす事件が怖い。ちょくちょく出てくる極東ジャーナルが嬉しいです。エディに激苦コーヒー出してる葉山…!そんなことするからかわいがられるのに。2012/09/12
バジル
4
初読み、女流作家さんだとは思いも寄らず、そして主な作品はスパイもので、そのシリーズのうちのスピンオフだそうな。。表紙で勝手にラボラトリーサスペンス風かなと読み始めたら、心理っぽい統計学のような内容で、ずっしり重いのかと思ったら、始まりは実結構軽いポップ調、しかしクライマックスはあっと驚く超スペクタル、ハリウッドレベルです!!とにかく全てにおいて予想を裏切る作品でした。あっけに取られて終わってしまった感じなので、機会があったら本編にもチャレンジしてしっくり来たいです。2020/03/08
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