監督の異常な愛情

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監督の異常な愛情

  • 著者名:ひぐらしひなつ【著】
  • 価格 ¥1,527(本体¥1,389)
  • 内外出版社(2019/07発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784862573537

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内容説明

は じ め に

イバラの道を選ぶ男 田坂和昭 ――――

「一年で2チームを降格させた監督」と呼ばれて/運命的な福島ユナイテッドでの監督就任/あの日、カープの帽子を脱いで/福島でついに「密集」解禁、開幕4連勝/試行錯誤の末にたどり着いた〝偽サイドバック〟/リスク管理も備えた攻撃的システム/他の選手の成長を促したニウドの存在/〝魔改造〟は選手の能力を引き出せるのか?/1年目の基礎、2年目の展開/栄冠をつかんだ奇想天外の1バック/明確な指針を設けてタイミングを合わせる/アルディレス監督に「してやられた」話/できてしまうがゆえに小手先の工夫にハマる/〝戦闘服〟としてのタサカコトバ/専門知識に裏付けられてアプローチを強化/サッカーを〝ただの競技〟では終わらせない/イバラの道を選ぶ男


あふれ出る男 片野坂知宏 ―――

パスするたびに悲鳴が上がるスタジアム/それはまるで降臨した救世主のようだった/世界大会で一試合限定の指揮/新風は慎重に吹きはじめた/長いトンネルを抜けて初陣は白星/リーグ日本人初ゴールをアシストした男/ポジションコンバートは極力しない/スペクタクルな攻撃重視にして守備放棄/ライバル・栃木が首位を独走しはじめた/メンバーを大幅に入れ替えた夏/眠っていた部分を起こす3バックシステム/ベーシックを守りつつ壁を破ることも必要だ/言葉によるアシストは極力抑えられている/J3優勝へ、怒涛のラストスパート/バンディエラに後押しされてミッション完遂/〝ミシャ式〟から〝片野坂流〟へ/戦術の要は数的優位を作ること/さらに柔軟性を加えて次のフェーズへ/〝片野坂流〟を封印して得た勝利もある/相手が来れば来るほど真骨頂/昇格を逃したとて鼻血が出ることもある/継続性を重視して3年目がはじまった/シーズン序盤から上位をキープ/ウイングバックの〝縛り〟をほどく/〝片野坂流〟に対抗する可変システム返し/最終完成形にたどりつくまで


失敗しない男 北野誠 ――――

練習するグラウンドがない!/繰り返される過酷な残留争い/拠点となるクラブハウスもない/〝残留力〟が呼んだ2017年の奇跡/〝共通言語〟をアレンジする最低限の施策/スターのお膳立てに走り回った現役時代/相手の長所を消す〝消去法のサッカー〟/
〝クソゲー〟に持ち込めばこっちのもの/練習メニューのルーツは帝京高校/大門未知子ばりの〝失敗しない男〟/「俺だって本当はスペクタクルなサッカーがやりたい」/「うちの選手はバカばっかり(笑)」/失敗しない最大のコツ/いまは守るとき、いまは攻めるとき/サッカー文化が育たないホームタウン/天変地異からおみくじまで/逆境に追い込まれれば追い込まれるほど/またも狙いはハマっていたのに/2018年も指揮官の頭痛は続く


見えない力を求める男 高木琢也 ――――

劇的勝利は渾身の仕事を信じるところから生まれた/正直で誠実なヘビー級パワーワード/ピッチ外の問題を払拭していった明るい力強さ/繊細な舵取りで「ゼイワン」へと向かう/5年目に置いたクラブ史のマイルストーン/データ分析がファンマとの出会いを導いた/〝アジアの大砲〟と呼ばれるまで/ワイドのプレーヤーを1トップで起用/〝戦術・古部〟の裏にあったもの/前半終了間際の選手交代とコイントスと/相手の奇襲を覆す力技に至るまで/監督デビューのシーズンにもJ1昇格を達成/遂げてもらいたい二つのリベンジ/戦力のやりくりに腐心する過密日程での連戦/選手交代は劇的変化をもたらすものであるべし/後半立ち上がりのパワープレーは失敗したが/
サッカーは本質をたどっていけるかどうか/指揮官がまとっていく〝見えない力〟


狭間で生きる男 吉武博文 ――――

9人の長谷部と1人のバロテッリ/グアルディオラと別々に辿った同じ道筋/
数多のプロ選手を育成した大分時代/日本代表から地域リーグのクラブチームへ
役割をイメージさせる独自のネーミング/人選から見える〝日本人プロトタイプ〟の輪郭
成長のプロセス、松本昌也の場合/型は便宜上のものに過ぎない
ジレンマだらけの世界のどこに立つか


お わ り に

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あや

23
Kindleをひさしぶりに充電したので詠み終えられた本。大分を拠点に活動されている歌人でもありサッカー記者でもあり、サッカー新聞エルゴラッソの大分トリニータご担当のひぐらしひなつさんによる監督愛あふれるサッカーの監督論?本。ドキュメンタリー的な側面も持つ。ひぐらしさんがいかにサッカーについて、サッカーの現場に携わる方々について、ご誠実であり、敬意を持って取材をし、言葉を紡いていらっしゃるかたが伝わる。新著も友人におすすめされたので、読まなくては。2024/03/11

20
「AIでも名将になれる」と、ある本に書いてあった。人口知能監督は膨大なデータを組み合わせ、合理的な采配をふるうだろう。しかし、スポーツでは「データに裏打ちされた戦略」すらも、験担ぎの一種に過ぎないと思えてしまうほどのサプライズが起こる。だから面白いし、残酷だ▼高木琢也監督「我々の世界では、美学とかっていうのはない概念だと思います」この先の言葉に痺れた。これはサッカーの見方を大きく変える本▼今季のルヴァン杯決勝も、まさに「異常な愛情最強決定戦」になること間違いなし。2018/09/15

ランフランコ

5
5人の監督が出てくるが、みんなそれぞれの生き様があり非常に面白い。とにかくサッカーへの情熱が凄い。それが異常な愛情と言うわけだが、タイトルと装丁は上手くやったな。サッカー監督なんてわざわざ苦労するためにやっているようなもんだ。カテゴリーが下になればなるほどその色合いは強い。でもどうも辞められないようだ。選ばれし者しかなれないし。基本プロの選手上がりだが、吉武氏は学校の先生からの転職組。そこは非常にロマンを感じる。もっといろんな経歴の人が監督すればもっと面白いだろうにとは単純に思う。2022/06/14

多分、器用です

2
まさに異常な愛情。この本に取り上げられた監督は片野坂さん以外よく知らなかったが、大変面白かった。もう少し分析が欲しい。感想とインタビューが中心なので。2019/08/21

読書箱

1
愛のはなし。 しかし、J3はJ2以上の実験場か2018/09/23

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