文春e-book<br> 空と湖水 夭折の画家 三橋節子

個数:1
紙書籍版価格
¥1,870
  • 電子書籍
  • Reader

文春e-book
空と湖水 夭折の画家 三橋節子

  • 著者名:植松三十里【著】
  • 価格 ¥1,527(本体¥1,389)
  • 文藝春秋(2019/07発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163910550

ファイル: /

内容説明

たとえこの腕失くすとも――
あの梅原猛を驚嘆させた独特の画風。利き腕切断後も大作を描き続けた伝説の画家、三十五年の凄絶な生涯を描いた力作長編。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

サルビア

18
同じマンションに住む人から「35歳で夭折した画家の半生を書いた小説で、感動するわよ」と言われて借りた本である。感動する、と言われてひねくれ者の私は、反発してそうかな、本当に感動するのかなと思いながら読み始めてみると、節子と将来の夫となる人とに出会いに涙してしまった。読み進めるうちに涙、涙であった。彼女が描いた絵も見てみたいと思った。2019/08/18

ひねもすのたり

15
三橋節子は代表作『花折峠』で知られる画家。 病気で利き手である右手を切断したあとも左手で活動を続けたその半生を描きます。 以前テレビで取り上げられた時は絵筆を左手に持ち替えた時のエピソードがアッサリしていました。そのあたりの葛藤を期待していたのですが、やはりアッサリでした。 とはいうものの画家として、母として、妻として短い生涯を駆け抜けた三橋節子の輪郭を浮き上がらせる手腕は見事です。 子供たちに宛てた最後の葉書は97%ぐらいの確率で泣いちゃうと思います。 1975年没、享年35 ★4 ↓『美の巨人たち』2021/01/17

プクプク

12
10年近く前、梅原猛さんの三橋節子を描いたノンフィクションを読み、感動し、三橋美術館を訪れた。今度は私の好きな植松三十里さんが小説にしたということで手にとった。病で右腕を失い左手で最期まで描きつづけた女性画家。先日琵琶湖疎水を舟で大津から京都まで乗ったこともあり、描かれた景色も目に浮かんだ。35歳の生涯、幼い子どもをおいての気持ちを思うと涙が流れる。また夫とその家族の優しさ、実父母の愛情がすてき。またもう一度三橋美術館にゆっくり行きたい。2019/08/25

松本ぼんぼん

9
35歳で亡くなった女流画家三橋節子の伝記的小説。読んでいて、今までで一番泣けました。愛する家族と絵画を残し逝かなければならない節子の心は計り知れないものです。死ぬまでに「大津市立三橋節子美術館」へ行ってみたいと思いました。2019/12/04

ぷく

5
表紙に惹かれて手に取りました。この絵画は利き腕を癌で失った後に描かれたもの。何不自由なく育った事が節子の画家としての自信の無さに繋がっていたのに病という経験が彼女を突き動かし作品を描いていくのは何て皮肉。僕の腕と合わせれば3本ある、その励ましと献身、運命と向かい合い冷静な言葉を投げかける夫靖将。この2人が夫婦となった必然が最期の時まで胸に迫りました。一度美術館を訪れたいと思います。(図)2023/10/21

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/13973535
  • ご注意事項