内容説明
銀色のつばさのカモメ、ケンガーは、ハンブルクのとあるバルコニーに墜落する。そこには1匹の黒い猫がいた。名前はゾルバ。瀕死のカモメは、これから産み落とす卵をこの猫に託す。そして、3つの厳粛な誓いをゾルバに立てさせるのだった──。
2019年、劇団四季の26年ぶりの新作ファミリーミュージカルとなった本書は、〈8歳から88歳までの若者のための小説〉とうたわれる、愛と感動と勇気の世界的ベストセラー。より若い読者にも親しんでもらえるよう、このたび、小学校高学年以上で学習する漢字には新たにルビを振った。
「勇気をもって一歩ふみだすこと、全力で挑戦すること、そして、自分とは違っている者を認め、尊重し、愛することを教えてくれるゾルバとフォルトゥナータたちの物語が、これからもたくさんの方々の心に届きますように」(「訳者あとがき」より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
106
童話というかファンタジーというか、お気に入りさんの感想を読んで手に取ったのですがなんか昔に読んだような気がして思い出しました。劇団四季のミュージカルにもなっているようですね。猫とカモメの赤ちゃんがひょんなことから出会って、その後どのような経緯をたどってカモメが自分の本来の飛ぶということができるまでを語ってくれてほろりとさせてくれました。2025/02/02
さと
55
全ての世代が楽しめるとは正に。ワクワク、希望を感じ取る者、人間であることを今一度省みる者…感じ方さえみんな違っていい。『自分と違っている者を認め愛することは難しい』それは人と違う自分を認めることに同じなのだと思う。チガウということがとんでもなく素晴らしいことだとやっと思えるようになった。それが私が私である価値だと言えるようになった。心の底からそうしたいと願い、全力で挑戦し、そして自分自身に全幅の信頼を寄せた時、宇宙はその手を差し伸べる。2023/04/18
yumiha
49
かつて獣医さんの本棚で見た猫雑誌に、猫の後を追いかける子カルガモ3羽の写真があり、不思議だった。猫って狩りの本能があるはずなのに、母親然と暮らしているなんて、と思った。そう言えば『ピヤキのママ』(ペク・ヒナ)は、猫がヒヨコを育てる絵本だった。ならば、カモメだって育てるだろう。本書がユニークなのは、「猫の掟」だ。そうだったんかいなぁ。そう言われると思い当たる節もあるような…。2023/07/16
キラ@道北民
33
小5の娘が冬休みの特別貸出で学校から借りてきた本。娘のイチオシ本で、絶対母さんに読んで欲しいと渡された。猫のゾルバと託され卵から生まれたカモメのフォルトゥナータの物語。訳者あとがきにある様に「勇気をもって一歩ふみだすこと、全力で挑戦すること、そして、自分とは違っている者を認め、尊重し、愛すること」が描かれている。娘が人に勧めたくなる程感動し、本について話をしたいと思った事が嬉しい。読書から学んだことで、周囲の色んなことを想像し思いやる子で居続けて欲しい。2020/12/29
青木 蓮友
31
柚月裕子さんのエッセイきっかけで読了。うん、よきお話。わたしは子無しですが世のお子の幸せはふつうに願えます、無関係でもね。世の犬猫ペットの幸せならもう全力で利他発動、すでに保護猫の里親になっています。しかし「仕事もしてない子供もいないお前なんの為に生きてんだ」と言ってる伯父の幸せは願える自信がない、いや正直いつまで生きてんだと思ってます。不幸になれと思ってる死んでいい。殺してやるとまでは思いませんが、どう考えても、願えはしない。がしかし、そう言っていた、だったら。一所懸命に過去形にして考えてみています。2023/11/29
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