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内容説明
1573年、甲斐の虎・武田信玄が上洛の志半ばで死去した。このとき勝頼28歳。信玄の四男であった彼は、兄達の自害や病死によって正式な後継指名を受けないまま家督を継ぐこととなった。もともと母系諏訪家の名跡を継ぐ予定だった勝頼には、強力な後ろ盾がいない。そのため家臣団に抑えがきかず亀裂が生じようとしていた。さらに急激に勢力を増してきた織田・徳川連合が、武田家の領地を脅かそうと何かとちょっかいをだしてくる。勝頼を取り巻く事態は予断を許さない状況にあった。そんな中、勝頼は巻き返しを図るべく高天神城を包囲する。父信玄さえも攻略できなかった難攻不落の城。これを落とせば綻(ほころ)び始めた家臣団が再び結束するかもしれない。そんな思いを胸に戦場に向かった勝頼は、怒涛の如く攻め立て見事攻略するのだった。名将信玄の跡を継ぐという宿命ともいうべき重責を担った若き武将の光と影を描く人物小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
BIN
4
武田家を滅亡させてしまった武田勝頼を描いた作品。武田信玄の名目上の跡継ぎが勝頼ではなく、勝頼の嫡子信勝であるところの理由が明確で納得しました。通説では猪武者のように書かれてますが、そんなことはなく冷静沈着な人物として描かれている。ただ生真面目な優しい人物なので傅役の文官や親族には強く言えない。傅役に文官のみを添えたり、勝頼に権力を与えきれなかった信玄が悪いという風に語ってます。当主ではなく一武将としてなら名将、猛将になれたかもしれない。2015/07/09
ゆうへい
2
武田家最後の当主というのが一般的で、今となっては高く評価されている武将でもあります。 話は、勝頼が諏訪家から育っていき、父信玄の下で活躍していくのがメインです。信玄の死後、転機を向かえて、家督を継ぎます。しかし、それはただの表向きで、勝頼の子の信勝が成人するまで勝頼が仕切るようにということでした。偉大な父という宿命を背負って、信長と家康に徹底抗戦しました。 そして、長篠設楽原合戦での大敗によって、武田家は衰退していきました。 そもそも勝頼側近の家臣が悪いといいますが、勝頼の心情が理解できます。
松尾三郎兵衛尉拓志
1
近年、研究が進み評価が見直されてきた武田勝頼。 そんな勝頼がなぜ正当な当主になれなかったのか、戦国最強と言われた武田家がなぜあっさりと滅亡したのかがよく分かります。時代の波に乗っていれば名将と言われていたんでしょうか。2020/10/10
すず子
0
跡部がすべてを持っていきました2009/09/17
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