内容説明
大学入学早々、セクトの活動家と間違えられたことから、自分の分身のようなその男の存在を意識しながら生きてきた瀬能。死んでも自分の残像は永久に残ると語っていた女と彼は再会するが、しかし彼女はすでに死んでいた。東京を離れ、パリ、アフリカと流浪する瀬能の魂は果たして解放されるのか。著者が初めて挑んだ小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
ganesha
2
学生運動と双子の呪縛、東京・パリ・アフリカ、フランス哲学、彼女の残像。新潮に連載された著者初の小説。未紀と久生のふたりが魅力的で、実在の人物も多数登場する臨場感とともに知性豊かな世界を味わった。2020/02/05
かりぐらし
1
上京したての東京で学生運動の活動家と間違われたセノ。あらゆる双子は鳥であるという言葉を得た彼は、就職後に向かったパリ、その後行き着いたマダガスカルで、己の孤独や心と向き合う。現実と幻想、存在と虚無が入り乱れるカオスな作品。感想を書くのは到底無理だが、一気読みできるくらいには面白かった。図書館で借りた本だが今回初めて貸し出しされたらしい。それも納得できるかなり癖の強い作品。2025/09/10
junne
1
「イマージュが立ち現れました」で爆笑2019/07/31
MATSU231
1
タイトルも登場人物もスノッブでいやらしい。はいはい、東大偉いね。2019/05/29
つち
1
う~ん。最初の東京とパリまでは良かったのだが。特に最初の東京での学生生活は雰囲気が良く出ていたと思う。84年の東京で、明夫のキャラが崩壊していて「??」となりながら読んでいたが、妄想に憑りつかれていたということか。ずいぶんヤサグレているし、同じ情景が繰り返すし、不安定でなんか変だった。結局何が表現したいのかよくわかないまま最後まで読んでしまった。文中に中上某や松浦某が実名で出てくるが、作者のお友達が友情出演ということか?2019/05/13




