内容説明
最強野球部 誕生から謎の廃部までのすべて。
甲子園春夏通算96勝、全国制覇7回を誇るPL学園野球部が、2016年夏をもって休部に追い込まれた。
1955年の学園創立と同時に誕生したPL学園野球部は62年春の選抜で甲子園初出場を果たし、78年夏に初の全国制覇を果たす。その試合ぶりから、「逆転のPL」が同校野球部の代名詞となった。
その後も、高校球史に名を残した桑田真澄、清原和博の「KKコンビ」をはじめ、数々のスター選手を輩出。立浪和義、宮本慎也、松井稼頭央、福留孝介、前田健太ら、プロ野球に進んだOBは82人を数える。
そんな超名門野球部が、「謎の廃部」に追い込まれた。
最後の部員は特待生もいない「普通の高校生」の12人。著者は、連戦連敗しながらも必死に戦う彼らの成長を追うとともに、実名証言を積み上げ、廃部に至った真相を明らかにしていく。
そこには、学園の母体であるパーフェクトリバティー教団の意向、監督に野球経験者を据えない学園の判断、「強いPLの復活」を求めるOBの声――様々な事情と思いが交錯していた。第23回小学館ノンフィクション大賞受賞作。
文庫版では新証言をもとに、「伝説のKKドラフト秘史」などを書き下ろし。
※この作品は『永遠のPL学園』(単行本版)の文庫版となります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジロリン
26
実業団スポーツではよくある事で、要するに教団の信者の減少に伴う資金の不足で、部を維持できなくなった、と(教団幹部の代替わりによる<入れ込み具合>の変化、という要素も大きいようだが)。あれだけ隆盛を誇った野球部が廃部、というのは確かにインパクトが強かったけど。ただ<全国から選手をスカウトした>と言われるが、それは教団の布教活動をしながら勧誘をした結果、というの話は面白かった。そして<最後のPL学園野球部・部員>たちの最後の1年。名門としての矜持を保とうとする姿は、確かに感動的ではある。2019/07/27
金吾
20
○再読です。廃部は勿体ない気がしましすが、この本を読むと避けられなかったのだろうなと思います。組織の目的と手段について考えさせられました。2020/09/18
緋莢
20
高校野球にたいして詳しくない自分でも名前の知っている「PL学園」。しかし、近年は甲子園での活躍で名前を聞くのではなく、暴力事件で廃部というのを聞いて驚きました。その廃部も暴力事件だけが…という訳では無い事が、この本を読んで分かるので、さらに驚いたのですが。そもそもPL学園の母体が宗教法人パーフェクトリバティー教団だというのをちゃんと知りました(以前、桑田真澄関連の本を読んだ時に、宗教の関連を思わせる描写があったので何となくは知っていたという程度)(続く 2020/07/03
スプリント
18
子供の頃は変わった校名だなくらいの感覚で応援していましたが宗教的な熱情で強化されていたんですね。 宗教と野球の狭間にゆれる指導者や関係者がいたことがわかり読んでよかったです。2019/09/29
nishiyan
16
PL高校野球部の創部から廃部に至るまでの歴史を膨大な資料と関係者への取材を元に紐解いたノンフィクション。今では当たり前になっている野球留学をいち早く取り入れ、スカウトと監督の分業など先進的な取り組みをしていたPL野球部。その活動を支えたのはPL教団であったというのは興味深かった。教団の教えとともにあったはずの野球部がその目的から外れ始めたのと機を同じくして、最大の理解者を失っていく。それは教団の衰退ともリンクしている。このまま名門は復活することなく、消えてしまうのだろう。ただ記録と記憶だけを我々に遺して。2019/07/15
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