内容説明
名著(古典)を通じ、メディアの本質に迫った『100分deメディア論』。
放送後、話題を巻き起こし、視聴者から再放送リクエストが殺到。
スタジオ番組としては異例となる「ギャラクシー賞」を受賞しました。
放送から1年。
「まだ語るべきことがあるのではないか」
その思いから、気鋭の論客が再集結、
番組放送からあらたな名著をセレクトし、
日本の危機を徹底討論します。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
68
欧米のように宗教もなく、かろうじて残るモラルも次世代までもつかどうかわからないこの国は、正義のためにどうやって連帯していけばいいのか。それを考えるのが、今後の課題になるだろう。2019/07/18
とよぽん
48
何か、とてつもなく深い本を読んだ思いがする。日本のメディアの問題点を、その表層ではなく本質的なところから論じているからだろう。4人の論者が挙げた名著を軸に、ジャーナリズムの根幹を明らかにしている。中島岳志さんの「言論の自由の恐ろしいところは、『自由である』という錯覚だ。・・・ぼくたちはこのメディア社会の中で、いびつに歪んだ情報に洗脳されているのに・・・」との文に戦慄を覚えた。私たちは忖度や目くらまし、問題のすり替えなどに対して感覚が鈍磨しているのだ。NHK「100分de メディア論」を見たい。2020/03/22
よこしま
39
ギャラクシー賞を受賞した『100分DE名著・メディア論』の4名が再び集まり、4冊の本の紹介と総論。気になった部分は、メディアのマス化を危険視していた部分。全国的ではない問題として宮崎県の口蹄疫事件の際、東京の大手は被害に遭った畜産農家のために走るタレント知事を売名行為と非難したのに対して、地元の人間から成り立つ地元紙は農家の苦悩や歴史的背景など丁寧に取材。メディアの多様性を唱えているのだけれど、90年代以降は米国でさえも地方のローカルメディアの消滅が目立ち、マス化への暴走の歯止めが効かないと。→2020/05/30
ころこ
39
「100分de名著」をみて、同名の書籍を探していて本書をみつけました。おや?と思うことが多く、よく見比べてみると、番組の本ではなく、同じ出演者によるそれぞれ別の本を紹介した共著でした。まず、バランス感覚が失われています。じっくり思考するための語り口ではなく、煽って読ませようとしている序文が付してあります。本書で行われている議論は、自己言及的に本書の批判にもなります。現代に起こっている問題に引き寄せすぎていて、かえって紋切り型の言葉が並びます。同じ論者で印象が違うのは、編集者に問題がありそうです。2019/09/16
こも 旧柏バカ一代
36
堤美香氏 「メディアの権力」byハルバースタム 中島岳志氏 「アメリカのデモクラシー」byトクヴィル 大澤真幸氏 「想像の共同体」byベネディクト・アンダーソン 高橋源一郎 「華氏451度」byレイ・ブラッドベリ コレら本の内容についての説明。 あと、作者の生きてきた時代背景なども説明した後に4氏でディスカッションをする形式。 コレ全部読んでみようかな・・ それでもう一回読んだらどう変わるのだろうか? 読んでみた印象は日本のメディアはジャーナリズムが弱い。 無いわけでは無い。最近はより一層弱ってる。2020/02/04
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