内容説明
行くぜ極楽、何度でも。家も土地も財産も、奥さんも子どもも、ぜんぶ捨てて一遍はなぜ踊り狂ったのか。他力の極みを生きた信仰の軌跡を踊りはねる文体で蘇らせて、未来をひらく絶後の評伝。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
78
アナーキズム研究者による一遍上人評伝。単行本で読んでいて、あるエピソードに感心したのを思い出し、どこ箇所だったかと借りて拾い読み。だが見当たらない。思い込みで勝手にふわっと記憶していたようだ。だが、一遍の仏法の考え方は再確認できた。今回の再読で再認識したがアナーキズムに近いとわかる。しかし、この破天荒な語り口に再度驚く。よくこれにOKだしたなとも。もうなんでもありのスタイルといえる。オススメ。2020/06/08
こばまり
44
長渕剛氏に一遍の生涯をレクチャーしてもらえるスタイル。鎌倉時代の僧侶にここまで親近感を抱かせるとは、著者に感謝。自分はどう生きるかはさておき、針の振り切った人が好きなのでとても面白かった。長渕剛氏然り。2023/08/14
tsu55
20
なんだか昔学校で習ったような気がするけれど、どんな人物かいまいちわからなかった一遍について分かりやすく解説してくれている。思いっきり癖のある文体だが、慣れてくると心地よいというか、なんだか読んでいて元気が湧いてくる気がする。一番面白かったのは「あとがき」のなかで著者が彼女にふられた箇所なのだけれど、人の不幸が楽しい僕は往生できないのだろうか? 南無阿弥陀仏。2019/11/16
紫羊
19
著者の文体には賛否あるかと思うけれど、読みながら一遍上人や時衆たちと一緒に踊りながらお念仏している気持ちになれた。たまたま遊行する治癒神イエスについての本を読んだところなので、社会から排除された人々をも、というよりはそのような人々をこそ、もらさず救う仏や神という思想が、洋の東西を問わず生まれてきたことに深い何かを感じた。2025/02/09
駄目男
19
一遍というのは二つの意味があるらしい。一つは「一日にしてあまねく」阿弥陀の心は我ひとりももらさじ。阿弥陀という一つの存在が、衆生をあまねく包み込んでいる、浄土の教えとはそうものだと。二つ目は「ただ一度だけ」これがよく解らない。ただ一度、南無阿弥陀仏と唱えれば浄土に行けるのかといえばそうでもないらしい。ともあれ一遍は念仏踊りで教えを広げ、何もかも捨てて、地位、財産、土地、家族まで捨てて踊り続け全国行脚に出た。初めは乞食坊主のように思われていたが、自然に人があつまり宗教問答や徹夜踊りのようにして衆生を浄土に2024/04/12
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