扶桑社BOOKS新書<br> 教養としてのマンガ

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扶桑社BOOKS新書
教養としてのマンガ

  • 著者名:橋本博
  • 価格 ¥1,012(本体¥920)
  • 扶桑社(2019/06発売)
  • 3月の締めくくり!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~3/31)
  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784594082390

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内容説明

◎『ONE PIECE』で熊本震災復興
◎まんだらけとの闘い
◎有害コミック問題と表現の自由
◎『ゲゲゲの鬼太郎』を生んだ日本の妖怪文化……

「伝説のマンガ専門古書店」元店主で文化庁マンガアーカイブ事業にも携わるマンガ評論界のレジェンドが語る!
(帯イラスト:うえやまとち)

序 章 熊本地震で発揮された「マンガの力」
被災者へ移動式図書館でマンガを届ける/『ONE PIECE』熊本復興プロジェクト/熊本で「国際漫画祭」開催……

第1章 ゴミと宝は紙一重――ビンテージマンガの世界
ビンテージマンガとは/捨てられていた水木しげるの貸本漫画/藤子不二雄の幻の本を発見/映画『ビブリア古書堂の事件手帖』古書監修ウラ話/ビンテージマンガコレクター列伝/さまよえるコレクションの行方/流出する日本のマンガ/全国のマンガ収蔵施設の拠点としての熊本/日本マンガ学会と京都精華大マンガ学部の設立/国立大学に初のマンガ研究コース……

第2章 おじいさんのマンガ道
有名マンガ評論家たちを生んだ小学校/世界3大マンガ文化圏/日本のマンガのルーツはイギリス?/大友克洋の登場とニューウェーブコミック/エロ劇画ブームとロリコンマンガ批判/まんだらけとの闘い/マンガ規制地獄/『ゴルゴ13』の英訳/『子連れ狼』『カムイ外伝』がアメリカでヒット/『ゲゲゲの鬼太郎』を生んだ日本の妖怪文化/世界に広がった忍者ブーム/海外へ流出してしまった浮世絵……

第3章 古本屋店主から見たマンガの歴史
『オバケのQ太郎』が人種差別?/『ANGEL』有害コミック問題と表現の自由/バイトにノウハウを伝授したら……/TV『おじさんのマンガ道』に出演/横山光輝らへのインタビュー/「金魚屋古書店雑記帳」を連載/湯前まんが美術館の活性化に『クッキングパパ』……

第4章 マンガで地域おこしができる!
熊本マンガミュージアムプロジェクト/コレクターにとっての大義名分/米沢コレクションの行方/クママン倉庫に全国からマンガが集結/文化庁のマンガ保存事業に参画/合志マンガミュージアム開館へ/書店のない市で子どもとマンガの触れ合いを創る……

第5章 マンガの未来は日本の未来
出版不況なのにマンガが売れている?/電子書籍市場はマンガが圧倒的シェア/過去の作品の“買い替え特需/電子化によりマンガはフルカラーが定番に/発売日に本が届かなくなった地方書店/沖縄に根付く独自のマンガ文化/デジタル化時代に紙の本を集める意味/地域に根ざしたマンガミュージアム/全国の自治体にマンガ図書館・ミュージアムを/マンガで地方創生……

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

keroppi

66
我が故郷・熊本にマンガミュージアムがあるのを知った。この本の著者は、その合志マンガミュージアム館長であり、NPO法人熊本マンガミュージアムプロジェクト代表っある。著者のマンガへの想い、いかにマンガと関わり、いかにマンガミュージアムを立ち上げたか、そしてマンガの未来展望が語られる。地方だからこそ、このようなプロジェクトが可能なのかもしれない。熊本県は、マンガの保有冊数でも上位にくるらしい。私の故郷の倉庫にも段ボール十数箱のビンテージマンガが眠っている。何とか役に立てられないかなぁ。2020/06/19

akihiko810/アカウント移行中

21
15万冊の漫画を所蔵し、熊本でマンガミュージアムを立ち上げた著者の自伝。印象度B+ タイトルから素人向けの漫画おススメコラムかと思いきや、日本有数の漫画コレクターの自伝だった。熊本はこの人きっかけで漫画大国(漫画博物館など公共の施設がたくさん)らしい。貸本漫画の時代から漫画コレクターという、漫画史をそのままなぞったような方だった。面白い人もいたもんだ。それにしても偉いのは亡くなった奥さん。当然ながら場所も金もえらいかかる趣味なのに「好きなことをやりなさい」とのこと。普通は離婚だよ!2021/09/20

kenitirokikuti

7
図書館にて。「教養としてのマンガ」ってタイトルがちとちょろそうなイメージなのだけど、これは著者の橋本博氏について私が無知であったためだった。橋本氏の伯父は橋本二郎。四つ下に米澤嘉博氏がおり、同じ小学校の出身。橋本氏は蒐集家タイプの古本屋だ。ちょろそうなどどとんだ的外れであった▲熊本は九州の流通の中心だったし、炭鉱の団地があったので貸本屋がたくさんあった(北関東だと、水戸や磐城が似たタイプだな)▲80年代アメリカでロリコン写真ブームがあり、これがロリコン漫画のルーツ。…2019/11/21

田中峰和

6
著者の得意とするのは今人気のアニメではなく、ビンテージマンガ。狂人による放火で世界の注目を集めた京アニとはサブカルの中でも一線を画す。学生紛争の時代、ガロとカムイ伝で過ごした著者は団塊の世代だし、アニメブームとは別の世界観をもつ。出版不況はマンガも同様で、衰退の原因は人気作家が生まれず雑誌の購買部数が激減している。出版社はすでに連載の終わった作家の単行本で食いつないでいるのが現状。欧米のような書籍の電子化は不人気の日本だが、マンガだけは好調だ。紙の需要が減れば環境には優しいが、マンガ家にはどうなのか。2019/08/31

やす

3
漫画を愛し、漫画本の保存と普及に努めた人の自伝的本。 公務員や外交官を経て漫画界に落ち着くまでの流れと、漫画文化の普及を目指す様子の両方とも面白かった。 今は歴史的に見ても漫画の地位が高い時代な気がした、これからどうなるのか。2022/09/10

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