日本経済新聞出版<br> 世界史を変えた異常気象

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日本経済新聞出版
世界史を変えた異常気象

  • 著者名:田家康【著】
  • 価格 ¥990(本体¥900)
  • 日経BP(2019/06発売)
  • 2025→2026年!Kinoppy電子書籍・電子洋書全点ポイント30倍キャンペーン(~1/1)
  • ポイント 270pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784532198978

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内容説明

わずか1、2度の海水温の変化(エルニーニョ)が
世界史を大きく動かした!

●異常気象がいかに世界を変えたかを描く歴史科学読み物
インカ帝国征服、イースター島伝説、インド大飢饉、ドイツ軍スターリングラード敗北、世界食糧危機――。
気候変動が世界史に及ぼしてきた影響を豊富なエピソードと共に紹介する良質な解説書として好評を博した同名書を文庫化します。
異常気象、特にエルニーニョやラニーニャに由来する異常気象をめぐる5つのエピソードを歴史ドラマに仕立てて掘り下げます。
為政者、つまり人の営み・企てがあった際に、突如襲う予想外の異常気象。それによって歴史が思わぬ展開を迎えた例を、豊富な裏付けデータと共に紹介する、知的読み物です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

absinthe

182
歴史上の転機が天気に左右されていた。気象学、経済学、歴史を横断して解説する本。知的好奇心を満足させる良書。ピサロのペルー征服、ヘイエルダールの航海、ドイツ軍のモスクワ攻略、世界的大飢饉など。エルニーニョ、ラニーニャ。これらの現象の現在解っている現代の知識と、それが及ぼす影響について。わかりやすく歴史を交えて語る。こういう楽しい本は翻訳物と決まっていたが、最近は国産の良書が増えてきた気がする。今でもエルニーニョの長期の予報は難しい。2021/06/23

やっさん

21
異常気象=エルニーニョなんですな。カリフォルニアの海は南極からの海水が北上しているから意外と水温が低い。へぇ=。ピサロのインカ帝国侵略は3度目の正直。例年なら南下が難しいところ、エルニーニョで3度目はすんなり上陸。イースター島へ渡ったのは西からか東からか。19世紀末、エルニーニョ由来の大飢饉がインドで発生。それでもインドから穀物を英国に輸出したのはリットン調査団のリットンの父・叔父とな。へぇ~。ナチスのモスクワ侵攻は5週間延期されたことによって寒波に阻まれた。もし予定通り進行していたら…2024/01/21

雲をみるひと

10
異常気象が世界史に与える影響を論じたような印象のタイトルだが、実際はエルニーニョとその研究の進展を歴史事実という実例を通じて解説した本。やや専門的な気象学に振りすぎているきらいもあるが、教科書的な語彙が実例を通じてわかりやすく解説されており、個人的には凄くわかりやすかった。エルニーニョはかなり一般的に知られた現象なので、エルニーニョをリファーしたタイトルでもよかったかもしれない。2019/06/25

遊未

5
エルニーニョにラニーニャ。正直、よくわからなかったのですが、今後の天気予報の進歩は楽しみ。歴史的にはピサロ、英国統治下のインド飢饉、ナチスドイツのこと等。ピサロを導いたのはケツァルコアトルかと思っていたし、何の苦労もなかったと思っていましたが、気象に振り回されて3回目にやっとたどりついていました。そしてナチスドイツのソ連侵攻についてもナポレオンの先例になぜ学ばなかったかと不思議でしたが、暖冬と信じていたら厳寒に陥っていく様子が日にち毎の天候、気温と共に詳細な状況がありました。2025/12/03

あんぽんたん

5
エルニーニョが歴史的なイベントに与えた影響を考察する。今年は暖冬だの台風が多いだの、そのようなニュースを聞いても日常生活への影響を少し気にするぐらいである。だがかすかにも思えるこの現象が、ここまで歴史を動かしていたことに興味深い。ピサロのインカ征服など、インカに到着→アタワルパを捕捉と簡単に事が進んだイベントと思っていたが、まずインカに到着するまでに多大な犠牲を払っていた点で驚きである。ナチス進軍時のソ連の冬将軍による防衛もイメージとはかなり異なっており、知識が一新された心地よさを味わうことができた2021/09/01

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