ちくま文庫<br> 炎のタペストリー

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ちくま文庫
炎のタペストリー

  • 著者名:乾石智子【著】
  • 価格 ¥902(本体¥820)
  • 筑摩書房(2019/07発売)
  • お盆休みの読書に!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~8/16)
  • ポイント 240pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480435804

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内容説明

ハルラント聖王国の最西端“西ノ庄”の少女エヤアルは幼少のとき、魔法を暴走させて災厄を招き、“炎の鳥”に魔法を奪われた。成長した彼女は労働力として砦に連行されるが、そのとき、あらゆる物事を記憶する力に突如目覚める。彼女の力をめぐって動き出す陰謀と過酷な運命。エヤアルがもたらすのは平和か破滅か……。日本ファンタジーの旗手の新境地。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

有理数

18
うおおおお、素晴らしいファンタジー小説。心に傷を残した過去の出来事が現在に、そして未来に繋がる宿命となる。序盤~中盤、世界観に乗り切れない部分もあったものの、中盤、キシアナを家庭教師として、住み込みで勉学に励む場面からは面白さが格段に上がる。貴族、騎士団、平民、それぞれの想いが交錯する戦争、その真ん中で忽然と輝く主人公・エヤアルの懸命さが眩い。そんな気高き精神の少女の選択が、言葉の魔術によって編まれた流麗なイメージに重なって、感動的なエンディングを紡ぐ。なるほど、乾石智子、素敵な作家です。もっと読みたい。2019/07/28

冬見

13
破滅の力を持って生まれ厄災を招き、魔法の力を奪われた少女エヤアル。成長した彼女は労働力として砦に連行されるが、あらゆる物事を記憶する力に突如目覚め、陰謀に巻き込まれてゆく。◆乾石智子は世界を織り上げる達人である。少女の辿る運命は過酷だが、時に吐き気を催しながらも世界をつぶさに見つめた彼女が織り上げたタペストリーは胸を締め付けられるほど美しく、思わず涙が出た。為政者たちが目指した理想郷よりも、エヤアルが望みを遂げた後の世界の方がが断然「生きてる」って感じがする。だからきっと彼女の選択に間違いはなかったのだ。2021/03/31

ぽてちゅう

10
この物語の世界地図を眺めてください。散在する山脈・湖に大きな島。大小の国々に謎の地名。本文。表現されたものの数だけある色、色、色。実はこれ勧誘魔法。主人公(と私)は最初目に留まった国にいました。魔法を奪われた”空っぽの者”少女エヤアル。魔法を持たないゆえの記憶力、強情、思いやり、しなやかさ、ときめき、そして炎。毛糸玉にして縦糸をかけ横糸を通し、タペストリーに平和を希求する模様を織り込んでいく物語。読み終えると魔法が解けますよ。2019/06/02

duzzmundo

8
「今年はじめてのルリツバメが、広陵から鋭い弧を描いてあらわれた」という書き出しで幕を開けるファンタジー。よいですね。著者の作品は続けて読むと世界観が同じなので(意図的にそうしてるのですが)少し飽きるのですが、間を開けて読むと世界の色彩や音や風が感じられるような気がして、とてもよいと思います。今回は珍しく女子が主人公。世界を変えるほどの魔法の力を持ちながら、幼い頃にそれを奪われ、「空っぽの者」として旅立つことになります。主人公とともに旅路を楽しみました。またいずれ、他の作品でこの世界を堪能したいと思います。2026/08/05

Chikara Tonaki

7
少女の成長物語。そこへ人の欲望と日常をそして隣人を愛おしく思う気持ちが織り込まれており、これこそ若い人たちに読んで欲しい本でした。構成にも無駄無く、登場人物も全てストーリーに必要な人々。魔法空間での描写も今回はついて行けたし、乾石さんの作品としてはとても読みやすいと思います。2020/04/28

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