内容説明
「赤い部屋で寝るな」
社宅として提供された空き家の禁忌。やがて恐ろしいことが…(収録話「死霊ノ土地」より)
高崎で怪談会を主宰する著者が聞き集めた戦慄の実話!
高崎で怪談会を主宰する著者が集めた戦慄の実話怪談。長屋の二階から覗ける警察署の検視室。ある夜、運び込まれた焼死体を見てしまった姉妹は…「検視室」、軽井沢で撮った写真に写り込んでいた金髪の女性。以来、無性に軽井沢で死にたくなり…「軽井沢で死のう」、太腿の肉の中に棲み着く赤い蛇の夢。狐が遊ぶ稲荷の絵を部屋に飾ると…「赤い蛇」、庭の草叢に埋もれていた達磨のような黒石。顔に見える部分が見据える先で次々と不幸が…「黒達磨」、社宅としてあてがわれたのはかつて社長の実家だった空き家。そこには様々な禁忌が…「死霊ノ土地」他、全58話収録!
著者について
戸神重明 Shigeaki Togami
群馬県出身在住。単著に『怪談標本箱 雨鬼』『怪談標本箱 生霊ノ左』『恐怖箱 深怪』、共著に『田舎の怖イ噂』『恐怖箱 煉獄怪談』『怪 異形夜話』他19冊がある。地元の高崎市でイベント「高崎怪談会」を主催。多趣味で昆虫、亀、縄文土器、スポーツ観戦、日本酒などを好む。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
澤水月
14
海外も含め日本全国各地の人々が著者に伝えた怪談集。ご当地モノ、動物もの。川沿いの家に来たモノ、笑うモノ、2019現在の色々な事象・問題詰まった都市伝説的趣の招かれざる客 が印象に残った。読了は7/52019/07/10
さりぃ
12
#怪談標本箱 死霊の土地 #戸神重明 KindleUnlimitedで読了。 最近の怪談実話本は、本を書くより怪談会をやる人も多いようで、 この人も怪談をまとめるより、怪談を聞かせる方をやっている。 この手の人は霊能者ではないので聞いた話、になる。そうなると結局普通の実話怪談なのだが、実際本人と会って聞いた話が多いせいか、荒唐無稽な話も少し現実味がある気がした。 『ホテルの美人画』『ブラックピラミッド』『黒犬の首』『川沿いの家に来たもの』『いキリギリス』『黒達磨』『死霊の土地』 辺りが怖い。2019/08/05
qoop
8
土地にまつわる怪談と、動物モノを集めた怪談掌編集。土地とタグ付けられる曰く因縁があったとして(そしてそれと対応する怪異が起こったとして)、一回性に偏した怪異が特定の場所と結びつくならそれはある種の定型に収まる気がしていた。が、本書はバリエーション豊かな土地物が提示されていて驚かされた。もちろん中には牽強付会な(著者のセンスが問われる点で難しいと思われる)ものもあるが、そんな一編〈西国経文の怪〉が一番印象的。土地と動物にまたがる話〈川沿いの家に来たモノ〉も秀逸。2019/07/04
あすみ
6
理由の分からない祟りって怖い。猫の祟りだとか猫にまつわる怪談はそこそこ読んだことあるけど犬の祟りとかはあまり読んだことがない気がした。犬にまつわる怪談もなかなか不気味。でもこの本で1番怖かったのが黒達磨の話2019/11/04
misui
4
体験談そのものなのだろうなという話からケレン味のある話まで幅広い。が、今回は余計な情報の多さや人物のテンションに読み疲れがしてしまった。剥製が詰め込まれた開かずの間に猟師の幽霊が現れる「死霊ノ土地」は道具立てが金田一みたいで逆に新鮮。2022/11/13
-
- 電子書籍
- くちづけはメイクのあとで(話売り) #…
-
- 和雑誌
- 地方税 (2025年1月号)